2019年3月2日13,481 ビュー View

痩せすぎにも要注意!愛レトは理想体型ですか?

犬の肥満ばかりが取りざたされがちな昨今ですが、実は痩せすぎのレトリーバーも少なくないとか。痩せすぎは、カラダのみならずココロの健康をも害します。今いちど、愛レトが理想体型がどうかをチェックしてみましょう。

愛レトが太るか痩せるかは飼い主さん次第

レトリーバー,体重

Lunja/shutterstock

愛レトが太ってしまわないかと気にするあまり、実は愛レトを痩せすぎにさせているケースも少なくないとか。

 

確かに、ラブラドール・レトリーバーやゴールデン・レトリーバーは太りやすいというイメージがあります。

 

とくに、避妊・去勢手術してホルモンバランスが変化すると、一般的には太りやすくなると言われています。獣医師からも、避妊・去勢後は体重管理に気を付けるようにアドバイスされることも多いでしょう。

 

そこで、食事量を必要以上に抑えてしまった結果、愛レトがいつの間にか痩せ気味になってしまうこともめずらしくありません。

 

生活習慣病など万病のもととなる肥満のリスクのほうが警戒されがちですが、当然ながら適正体重の状態がベストで、痩せすぎにも要注意なのです。

 

痩せていることの問題は?

痩せていることの問題点はなんでしょうか?

 

まず、痩せすぎの状態というのは体の栄養が不足している状態とも言えます。体力が低下していると同時に、免疫力が低下しているのが問題です。免疫力が落ちた状態では、感染症にかかりやすくなったり、アレルギー症状を起こしやすくなります。

 

レトリーバーは多くの犬種の中でも皮膚疾患に比較的かかりやすいことが知られています。皮膚の抵抗力が落ちていると、皮膚が細菌に感染しやすくなってしまうのも問題点と言えるでしょう。

 

また、痩せすぎると肝機能の低下が起こることもあります。

 

子犬の場合は、痩せすぎによって低血糖の状態を招く危険性が高まります。子犬は低血糖症になりやすいので要注意。低血糖症になると、元気を消失し、無処置のまま症状が重くなるとけいれんが起こるなどして、最悪のケースでは命を落とすこともあります。

 

科学的な根拠はありませんが、ドッグトレーナーの間では、痩せすぎの犬たちは空腹のあまりイライラしていて、問題行動と呼ばれるような行動を起こす確率が高いとも言われています。ストレスもまた万病のもとであることを考えると、痩せすぎは精神面にも悪影響を及ぼすに違いありません。

 

なぜ痩せすぎてしまうのか

もともと肝機能などに問題があり、太れない体質のレトもまれに存在します。

 

でも多くの場合は、飼い主さんの食事の管理方法が原因で痩せすぎてしまうと考えられます。

 

獣医師によると、子犬をペットショップやブリーダーの犬舎から引き取る際、食事の給与量に関する説明をしっかり聞いていなかったり忘れてしまって、勘違いをするケースが多いとか。

 

ドッグフードのパッケージには、体重による給与量の目安が記載されています。ここで注意するポイントが、その体重とは「適正体重」である点。現在の体重ではありません。すでに痩せている15kgのレトに、記載されている体重15kgの表示に則した給与量では不足しています。

 

もうひとつ、痩せすぎてしまう理由には冬期の食事量が挙げられます。人間も犬も、寒くなると体の熱を保つためにエネルギーを消費します。なので、冬期は食事の量を、レトの体質にもよりますが、1~2割ほど足してあげるほうがよいでしょう。

 

そもそも愛レトは理想体型?

愛レトの体型が理想かどうか、簡単なチェックをしてみましょう。

 

飼い主さんが愛レトの背骨や肋骨を触ってみて、なんとなくの感触を得られるのが理想的。背骨や肋骨がどこにあるかわからないようでは肥満傾向です。

 

逆に、はっきりと背骨や肋骨の感触があり、さらには尾の付け根の近くの腰骨が、猫の耳のようにピンと立っているのが確認できるようであれば、痩せ気味と言えます。

 

インターネットで検索すると、「BCS(ボディ・コンディション・スコア)」の画像をいくつも見られるでしょう。5段階に分かれているBCSで、愛レトが理想とされる「3」のように、肋骨の上にうっすらと脂肪が載っていて、ウエストのくびれがさりげなくわかる状態であれば心配は無用です。

 

ちなみに子犬は体内の水分量が多いので、成犬よりもぽっちゃりして感じられますがこれは問題ありません。

 

もし痩せすぎだったら

愛レトがどうも痩せすぎていると判明した場合、まずはフードの給与量を増やしてみましょう。急に増やすと愛レトの胃腸がびっくりして消化不良を起こす可能性があるので、毎日少しずつ増やしながら様子を見てください。

 

成長期の子犬の場合は、フードのパッケージ記載の給与量を参考にしながら、子犬の体重が増えていくたびに給与量を見直しながら増量を。

 

人間でも成長期が終わる20歳くらいまでは一般的にダイエットが推奨されないのと同じで、子犬にも食事制限は好ましくありません。子犬には食べたいだけ食べさせるというブリーダーさんも、実際に少なくありません。

 

食べすぎてしまうと、うんちがゆるくなります。トイレシーツにあとが残らないような、適度に水分を含んだ良好なうんちが出ているようであれば、子犬のうちはしっかり栄養を摂らせることを最優先してあげましょう。

 

なお、食べても食べても太らない、食欲がない、痩せ気味なのに食事量を増やすとすぐ下痢になるというような場合は、健康上の問題や病気を抱えているケースもあるので獣医師に相談してください。

 

愛レトの心身を健やかに保つためにも、適切な体重管理を心がけてあげたいものです。

 

 

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