2018年12月18日17,405 ビュー View

「ラブラドゥードル」ってどんな犬?〜飼い始めて4年でわかったこと〜

テレビやインスタグラムなどで、「プードルにしては大きい、ぬいぐるみのクマみたいな犬」を見たことはありませんか? もしかしたら、そのワンちゃんは「オーストラリアン・ラブラドゥードル」かもしれません。もっとも、オーストラリアン・ラブラドゥードルはジャパンケネルクラブの公認犬種ではないため、載っていない犬種図鑑なども多いです。今回は、オーストラリアン・ラブラドゥードルのアニィ(4歳♀)と暮らす筆者が、その血統や大まかな性格をご紹介いたします。

ジャパンケネルクラブの公認犬種ではありません

ラブラドュードル

Dina Uretski/shutterstock

「オーストラリアン・ラブラドゥードル」は、日本最大級の血統書管理団体である「ジャパンケネルクラブ」(JKC)や、ケネルクラブの国際的な統括団体「国際畜犬連盟」(Fédération Cynologique Internationale:略称FCI)の公認犬種ではありません。

 

まだ、「オーストラリアン・ラブラドゥードル」の血統は確定していない、と考えられているようです。

 

従って、日本においてオーストラリアン・ラブラドゥードルは「雑種」(公認犬種以外の犬。いわゆるミックス)というとらえ方になり、JKC発行の血統書は出ません。

 

日本では、日本オーストラリアン・ラブラドゥ―ドル協会(Australian Labradoodle Association Japan:略称ALAJ )などの団体が、オーストラリアン・ラブラドゥードルの血統書を発行しています。

 

アレルギーフリーの介助犬として作出された犬種です

オーストラリアン・ラブラドゥードルの起源は、1970年代中頃にさかのぼります。ハワイに住む盲目の女性が、「アレルギーの悪化を引き起こさない盲導犬はいませんか?」と、オーストラリアの盲導犬協会に質問の手紙を送ったことが始まりといわれています。

 

アレルギーフリーな介助犬を作出するため、賢くて訓練能力が高いラブラドール・レトリーバーと抜け毛や体臭が少ないスタンダード・プードルを交配し、生まれた最初の犬種は「LABRADor-pOODLE」と名付けられました。

 

「LABRADor-pOODLE」が「オーストラリアン・ラブラドゥードル」として発展する過程で、能力やカラーバリエーションを増やすため、アイリッシュ・ウォーター・スパニエル、カーリー・コーテッド・レトリーバー、アメリカン・コッカー・スパニエル、イングリッシュ・コッカー・スパニエルの血統が取り入れられました。

 

血統が確定しつつあると考えられている現在では、オーストラリアン・ラブラドゥードル同士のみが交配されています。

 

現在ではラブラドール・レトリーバーとプードルの「ミックス」ではありません

現在のオーストラリアン・ラブラドゥードルは、ラブラドール・レトリーバーとプードルが交配された「ミックス」(純血種同士の異犬種が交配されたF1ミックス)ではありません。血統が確定する途上だといわれていますが、オーストラリアン・ラブラドゥードル同士のみが交配されています。

 

また、オーストラリアン・ラブラドゥードルは血統を確定するために、交配が特に厳しく管理されています。オーストラリアン・ラブラドゥードルの血統を正しく残せると判定されたワンちゃん以外は、不妊去勢手術を施されてから譲渡されるのが通常です。

 

交配をさせたい場合は、オーストラリアン・ラブラドゥードルを迎える前に必ずブリーダーさんに相談をしてください。不妊去勢手術を施さず、交配について特に言及しないブリーダーさんから迎えることは避けたほうがいいでしょう。

 

サイズは3パターン、毛色は10種類以上あります

オーストラリアン・ラブラドゥードルの大きさには「ミニチュア」(体高35~42cm程度、体重7~12kg程度)、「ミディアム」(体高42~52cm程度、体重13~20kg程度)、「スタンダード」(体高52~62cm程度、体重23~30kg程度)の3パターンがあります。

 

ミニチュアは柴犬、ミディアムがボーダー・コリー、スタンダードがゴールデン・レトリーバーなどと似たかんじのサイズ感です。

 

ただ、ボリューム感には個体差があり、筆者がともに暮らすアニィは体重13kgでぎりぎりミニチュアですが、毛量が豊富なのでボーダー・コリーくらいの大きさに見えます。

 

カラバリはゴールド、チョコレート、ブラック、レッド、クリームなどの単色のほかに、ブラックパーティ、ゴールデンパーティなどのパーティカラー(白地に一色または二色のはっきりした色の斑がボディにあるもの)も正式な色として認められており、カラバリは10種類以上あります。

 

また、毛質にはアンゴラヤギのようにやわらかいフリース、ゆるい巻き毛のウール、細毛のヘアーの3種類があります。カラバリと毛質によって見た目や触った感じが異なるのも非常に興味深い犬種です。

 

筆者がともに暮らすアニィはレッドのウール。見た目はまさにクマのぬいぐるみです。

 

オーストラリアン・ラブラドゥードルは抜け毛と体臭が少なめです

オーストラリアン・ラブラドゥードルの抜け毛と体臭は少なめです。ただ、「まったく抜けない」というわけでもありません。

 

筆者は生まれてから今まで、スタンダード・プードル、マルチーズ、柴犬、ヨークシャー・テリア、トイ・プードル、フレンチ・ブルドッグ、そしてオーストラリアン・ラブラドゥードルと暮らしたことがあります。筆者の個人的な感想を言いますと、「プードルやマルチーズ、ヨーキーよりは毛が抜けるけど、柴犬やフレブルに比べたら全然大したことない」です。毛玉ができやすいので、週に2~3回のブラッシングが必須です。

 

とはいえ、血統が確定したとはいえない現在では、毛質にかなり個体差があります。抜け毛を心配される方は、まずは黒い洋服などを着て子犬と触れあってみることをオススメします。

 

体臭に関しても、個体差がかなりあるように思います。アニィはシャンプー後、その香りが10日ほどもちますが、20日もするとだんだんと犬臭くなってきます。

 

とはいえ、ブラッシングスプレーをしたうえでブラッシングしていれば、1カ月に1回くらいのシャンプーで十分かと思われます。

 

性格は「びびりちゃんだけど温厚な子」が多いです

オーストラリアン・ラブラドゥードル仲間と話していて、「あるある」で盛り上がるのは「うちの子ビビリ」ネタです。賢いゆえに臆病なところがあり、初対面の人を威圧こそしませんが、誰にでもシッポを振って寄っていく子は少ないように思われます。散歩中に、通りすがりの方から

 

「かわいい! 触ってもいいですか?」

 

と聞かれてOKすると、アニィはその撫でる手を受け入れますが、シッポが下がっていてどこか気を許していないようなそぶりを見せます。

 

ただ、見知らぬ人に吠える、攻撃する、という子は、オフ会などで見ていてもいません。

非常に賢いので、「この人は近所でよく会う人」「同じマンションに住んでいる人」「家族の友達」などとその人の属性を覚えた上で会うと、自分からシッポを振って寄っていきます。

 

この「気を許してくれていなかった犬が自分になついた」という「ツンデレ」ぶりがたまらないらしく、アニィはご近所様のアイドル犬になっています。小学3年生の息子の友達がよく家に遊びに来ますが、常連の子が初めて遊びに来た子に、

 

「おまえ、アニィにビビられてるじゃん! アニィと俺とは超仲良しなんだぜ!」

 

と自慢しているのを見ると、とてもほほえましいです。

 

豊富な運動量が必須、という犬種ではありません

13kgでボーダー・コリーくらいのサイズのアニィでも、「大型犬」だといわれることがあります。そのサイズの大きさゆえに、毎日2時間くらい散歩しないといけないのでは、と考える方も多いかと思います。

 

もちろん、お散歩の時間を長く取るに越したことはないですが、我が家では朝・晩30分くらいの散歩です。私か夫の気分が乗っているときは夜に1時間くらいお散歩しますが、月に2~3回あればいいほうです。

 

また、月に1~2回くらい、ドッグランで思いっきり走らせてはいますが、それが必須というわけでもありません。毎日のお散歩は必須だけれど、ボーダー・コリーやジャック・ラッセル・テリアなど牧場で働いていた犬種ほどの運動量は必要ないと考えています。

 

非常に賢いゆえに、きちんとしたしつけが必要です

筆者は、トイ・プードルと暮らしていたときに犬の訓練を学び、訓練競技会にも出場していました。その飼育歴の中でも、オーストラリアン・ラブラドゥードルは抜きんでて賢い犬種だと思います。

 

芸を教えると、すぐに覚えます。トイレのしつけもさほど苦労しませんでしたし、留守番中も大人しくしています。また、散歩の前は首輪を付けるまで伏せて待つ、帰宅後は脚を拭くまで玄関で座って待機するという習慣も、すぐに覚えました。

 

しつけに関して、苦労したことはありません。

 

頭が良くて温厚で、しかも毛が抜けにくく体臭も少ないので、人間の心のリハビリテーションを行う「セラピードッグ」として活躍するオーストラリアン・ラブラドゥードルも多いです。また、飼い主と一緒に、ドッグダンスやK9、アジリティなどの競技にチャレンジし、良い成績を収めている子も多いです。

 

また、「人を見て態度を変える」賢さもあります。たとえば、私はアニィに顔をなめるのを許しているので何かにつけてぺろぺろなめてきますが、夫は許していないので、夫が就寝中でもアニィはその顔を絶対になめません。

 

もっとも、賢いゆえに、「飼い主を意のままにあやつろう」としてくる子も多い印象があります。たとえば、筆者がリビングのソファーに座ってぼんやりテレビを見ていると、アニィが寄ってきて鼻先を筆者の手の下に差し入れてくることがあります。

 

「ヒマなら私の顔でも撫でてほしい」

 

と訴えているわけです。こんなとき、私は要望に応えて撫でることもありますが、無視することもあります。また、相手の力量を冷静に計っているので、私や夫、息子が何かを食べていてもねだりませんが、遊びに来た息子の友達におやつを出すと、私に隠れて友達におやつをおねだりしていることがあります。そんなときは現行犯で叱ります。

 

また、こちらが犬用のおやつを握っていると、「お手、おすわり、伏せ、回れ」など自分ができるありとあらゆる芸を先読みして勝手にやってくることもあります。そんなときも無視します。

 

飼い主側が常にイニシアティブを取るようにしていれば、まったく問題のない、かわいい伴侶です。

 

ただしイタズラには要注意です

ラブラドゥードル

Fabian Kleinke/shutterstock

これも「オーストラリアン・ラブラドゥードルあるある」でよく犬友と盛り上がるネタですが、「ケーブルをかみ切ってしまう子」が結構います。アニィが1歳になるまでは、よくiPhoneの充電用ケーブルをかみちぎられました。メガネのツルもかみちぎられたことがあります。

 

かみちぎった後は賢いゆえに「まずい」と思うらしく、どこかに隠れてしまうのですぐわかります。

 

落ち着くまでは、メガネ類、ケーブル類など、かんでしまいそうな物は犬の手が届くところに置かず、電源コード類には保護用のカバーを巻いたり、イタズラ防止用のスプレーを付けたりすることをオススメします。

 

子どもともうまくやっていける犬種です

オーストラリアン・ラブラドゥードルを迎えて4年。息子は8歳になりましたが、今までトラブルはありません。立場が自分に一番近い存在だと思っているようで、息子ととても仲良しです。もっとも、子どもが苦手なオーストラリアン・ラブラドゥードルもいます。

 

子どもとうまくやっていけるかは、生後10カ月くらいまでの社会化期に、どれだけ子どもと触れあっているかで決まってくると考えています。家に迎えたら、なるべく多くの人と触れあわせて慣れさせておくことをオススメします。

 

まとめますと、オーストラリアン・ラブラドゥードルは

 

・F1ミックスではなく固有の犬種

・3サイズあって毛色が豊富

・抜け毛はそこそこあるけど少ない方で、体臭も少ない

・毛玉になりやすいので定期的なブラッシングが必須

・性格は「ビビり」だけど温厚で、非常に賢い

・1歳くらいまでは「かむイタズラ」が好き

・散歩は必須だけど、牧羊犬種ほどの運動量は必要ない

・見た目がかわいく、お子様がいらっしゃる家にもオススメ

 

の伴侶だと考えます。ぜひ、お迎えになることを検討してみてください。

 

 

こちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね。

オーストラリアン・ラブラドゥードルはトリミングに時間もお金もかかる贅沢犬?

いいなと思ったらシェア

おすすめ記事