2019年2月18日6,905 ビュー View

知っておきたい、良心的なレトリーバーブリーダーの見分け方

レトリーバーを迎える際には、良心的なブリーダーを探してじょうずに付き合う方法を知っておきたいものです。ブリーダーは育犬の相談に乗ってもらえる心強い存在。もしかすると“オフ会”などで兄弟姉妹犬などとの交流が続くかもしれません。

まずはレトリーバーのブリーダーさんを探すには

レトリーバー,ブリーダー

Fernando Castelani/shutterstock

ラブラドール・レトリーバー、ゴールデン・レトリーバー、フラットコーテッド・レトリーバー、カーリーコーテッド・レトリーバー、ノヴァスコシア・ダック・トーリング・レトリーバーなど、家族に迎えたいレトリーバーが決まったら、ブリーダーを探すことになるでしょう。

 

多くのブリーダーはインターネットのホームページ、ブリーダー紹介サイト、愛犬専門誌などに繁殖している犬種の情報を掲示しています。

 

それらに紹介されている情報の中には、ドッグショーに出陳してタイトルを獲得している犬が登場することも多々。

 

必ずしもすべてには当てはまりませんが、チャンピオン犬を多く輩出しているブリーダーは、それだけ繁殖に自信があり、心身ともに健全な犬を所有しているという目安になります。

 

なぜならば、ドッグショーでは健康上の問題があったり、臆病なところや神経質な性質であったり、犬種のスタンダードにのっとっていない犬は評価を得られないからです。

 

レトリーバーであれば、訓練競技会の出陳成績が紹介されている例もあるでしょう。

 

ホームページなどでは、その時代の流行犬種ばかりを追いかけて繁殖を行っていないかも確認してください。

 

犬種タイプもバラバラに、1犬種のブリーディングが長年にわたっていないようであれば、流行の犬種を販売することで利益を得ようとする“繁殖屋”や“パピーミル”と呼ばれる営利目的だけの繁殖者である可能性があります。

 

ホームページなどに、動物取扱業の登録番号が記載されているかを確認するのも必須です。

 

それらを参考にしながら、子犬を迎えたいと思ったブリーダーがいたら、まずは連絡をしてみましょう。

 

ブリーダーへのコンタクト方法

レトリーバー,ブリーダー

Fernando Castelani/shutterstock

ブリーダーに連絡をする方法は、メールやSNSのコンタクトツールを通じてなど、さまざまな方法があります。

 

初めて送るメールに、あれこれと質問事項を書き連ねるのは控えたいもの。

 

メールには、こちらの連絡先だけでなく、家族構成や家庭環境などは記しておけばブリーダーも安心できます。

 

子犬を迎えてくれる家庭が、作業意欲が高くて豊富な運動量も必要とするレトリーバーという犬種のことを理解して、しあわせにしてくれそうかどうかを、良心的なブリーダーほど気にしています。

 

留守番が多くてひとりの時間が長かったり、散歩時間があまり取れそうでない人には譲りたくないと思うブリーダーも少なくありません。

 

日本ではあまり聞きませんが、ヨーロッパでは留守番時間や部屋の広さなどを聞かれたうえで、ブリーダーに「うちの犬はそちらには譲れません」と断られるケースもあるとか。

 

レトリーバーの性質から手入れ法まで、ブリーダーはなにからなにまでを知り尽くしています。“犬種の番人”とも言われるブリーダーには、敬意を持って接しましょう。

 

電話をするのであれば、ホームページなどに記載されている犬舎の営業時間内に。

 

国内のドッグショーに参加をしていたり、海外にたびたび出張するブリーダーもいるため、必ずしも希望する日時にメールや電話でコンタクトが取れるとは限りません。

 

また、もしホームページで目当ての子犬が見つかった場合も、すでに予約が入っていたり、連絡をした際には子犬が1頭もいなくて出産待ちになることもあります。

 

犬舎を訪れた際にチェックするポイント

レトリーバー,ブリーダー

Fernando Castelani/shutterstock

犬舎を見学してみたいときは、必ず事前に予約をしましょう。

 

ホームページなどに住所が記載されているからと言って突然訪問するのは、前述のような理由で担当者が不在であったり、すでに来客中であったり、犬のケアをしていたりして迷惑になってしまいます。

 

犬舎を訪れたら、まずは犬の吠え声がうるさくないかをチェックを。

 

いつまでも鳴きやまず、少しの物音で激しく犬たちが吠えるような環境で育った子犬は、まわりの成犬からの影響を受けて吠えやすくなる傾向が見られるからです。

 

悪臭がせず、清潔に保たれているかも重要なチェックポイント。不衛生な環境では寄生虫も繁殖してしまい、子犬が健康に育てない可能性があります。

 

いざブリーダーと話をするときには、質問事項のひとつとして「この犬種特有の遺伝病はありますか?」と尋ねてみてください。

 

遺伝病についての説明をしてくれつつ、遺伝病の子犬が出ないようにどのような努力をしているかを語ってくれれば、かなり信頼のおけるブリーダーと言えます。

 

子犬の引き渡しは、生後8週齢以降になるかどうかも確認を。

 

子犬は生後2カ月になるまで、母犬や兄弟姉妹犬と適切な社会化ができたかどうかがとても重要です。どのように子犬を社会化しているか聞いてみるのをおすすめします。

 

自分の犬舎の犬に自信があれば、親犬も快く見せてくれるはずです。

 

会話をつうじて、ブリーダーの人間性に信頼が持てたら、あとは子犬を迎える準備を進めていきましょう。

臼井京音 プロフィール

ドッグライター・写真家として約20年間、世界の犬事情を取材。30歳を過ぎてオーストラリアで犬の問題行動カウンセリングを学んだのち、家庭犬のしつけインストラクターや犬の幼稚園UrbanPaws(2017年閉園)の園長としても活動。犬専門誌をはじめ新聞連載や週刊誌などでの執筆多数。

 

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【連載】「kitchen Dog!」南村友紀のハッピークッキング[vol.2]〜野菜のお話〜

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