2019年7月19日767 ビュー View

【連載】食の加熱と失われる栄養素ー「kitchen Dog!」南村友紀のハッピークッキング#7

「Kitchen Dog(キッチンドッグ)」代表の南村友紀さんは、ゴールデンレトリーバーと暮らす生粋のレトラバー。 Kitchen Dogは、犬の消化・吸収・代謝を考えて、安心安全な犬のゴハンを真面目に製造・販売する犬用食品ブランド。 さらに美味しさも追求しているため、多くの愛犬家に親しまれています。 レトと暮らし、さらに犬ゴハンのプロともいえる南村友紀さんの連載、第7回目!

レトとの暮らしを自問自答しよう。

毎朝、目が覚めたらたくさん話しかけていますか?

 

家族の会話に参加させていますか?

 

ごはんを作ってあげて、「よく食べたね!」とか、「美味しかった?」とか、「えー! コレは食べなかったの?」とか声をかけていますか?

 

「はやく散歩に行こうよ!」と、誘いにきますか?

 

散歩しながら話かけていますか?

 

一緒に遊んでいますか?

 

たくさん触ってあげていますか?

犬たちだって、朝起きてから夜寝るまで、毎日を自分中心に一生懸命生きています。

やることが何もない、あるいは何かをする自由がない、という状態は、生き地獄。

 

一頭だけを飼っているお宅ならなおさらのこと、家族の仲間に入れて、積極的に話しかけたり触ったりと、コミュニケーションをとってあげてほしいものです。

 

犬は、かなりの言葉を理解するし、いつも色々なことを感じ、考え、小躍りするほど嬉しく思ったり、がっかりして諦めたり、ムッとしたりしています。

 

なんとも可愛いじゃないですか!

 

そして、ゴハンの時間をとても楽しみにしています。

 

私たちと一緒ですね。

 

犬のストレスと骨かじり

最近、我が家のバビンカの食事に、生の鶏の手羽中を数本しのばせています。

子犬の頃から、生の骨を見せると怖がって飛びのいていた我が家の犬たちですが、鹿の前脚だけはたまに与えていました。

 

ベランダとかで齧ってくれればよいのですが、家の中で骨を齧ると床が汚れるしなー、なんて、私の都合もあるんですが…。

 

でもやっぱりカルシウムは骨から摂るのが一番自然ですよね。

 

毎回の食事に、12%くらいの骨があるのが理想だそうです。

 

鶏の手羽の骨は、比較的手に入れやすい材料ですから、レトリーバーには簡単に噛み砕ける大きさで便利です。

 

決して加熱しないでくださいね。

 

生で与えなければならないので、細菌や寄生虫のリスクをなくすためには一度冷凍します。

 

-18℃以下で10日くらい冷凍すると、かなりリスクが減るそうです。

 

あとは、健康な消化器なら胃酸で戦えるでしょう。

ある日のバビちゃんの夕飯は、30cmくらいの鹿の前脛1本。以上!

 

鹿の前脚は、カルシウムを摂るほど食べきれるような柔な固さではありませんが、両手で抑えながら時間をかけてコリコリと齧ったり、舐めたりと、犬たちの夢中になれる趣味のようなものです。

 

なんだか飼い主ばかりがいつも忙しくて、暇そうにしている犬に対して後ろめたい気持ちになってしまうので、恍惚の表情で無心に骨を齧る姿を見ていると、Good for you to have things to do ! という言葉が頭に浮かんじゃいます。

 

犬にとっては、それはもうストレス解消に抜群の効果です。

 

加熱と失われる栄養素

ところで、ごはんを作るときには色々な調理法がありますが、みなさんはどのように調理していますか?

 

犬に必要な栄養素は人間とかなり似ているのですが、調理法によって、食材の栄養素はかなり失われます。

たとえば、お米などのでんぷんは、炊いてα化しなければ消化できないし、タンパク質も加熱した方が消化はよくなります。

 

一方で、ミネラルやビタミンなどの栄養素は結構失われるのです。

 

このミネラルやビタミンを、犬が必要とする分量をちゃんと与えてあげないと、カロリーだけが充足している食事では代謝がうまくできず、太ってしまうことになりますね。

 

肉は生で食べるか、調理するなら最低限の加熱がよいということです。

 

そして、ミネラルやビタミンというのは、筋肉部分よりも内臓部分に多く含まれていますから、積極的に内臓を使ってほしいのです。

 

野草もいいですね。

 

先日、京都の山奥に、フランス人の植物学者であるフランソワ・クープラン氏と奥様の今村桂子さんのお宅を訪ねる機会がありました。

 

山の中なのできれいな野草がとれるのですが、桂子さんは野草でお料理をする専門家なのです。

 

どくだみ、オオバコ、ハルジオン、破竹、イラクサ、キャットニップ、よもぎ、フェンネルなど、雑草と思っていたものが次々と美味しいお料理になって出てきたのを見て、驚いたものです。

 

きれいなものが取れるなら、犬にも良さそう。

 

温室の水耕栽培で作られたきれいなレタスより、よほど栄養が詰まっていることでしょう。

 

これらは、その時のメニューの一部です。(人間用です!)

 

★間引き人参に、三つ葉とひよこ豆のディップ

 

★イラクサのキッシュ、飾りはハルジオン

 

★山ごぼう、ドライトマト、フェンネル

 

★ジャガイモとどくだみのロスティ

そんな素敵な素材を、犬もヒトも一緒に食事として摂れる環境を、ぜひ未来にも残したいものです。

最近は、モンサント社などによる種子の独占のニュースがよく聞こえてきますが、種子を独占するということは、世界中の人類の食料を独占するということです。

 

農家は、自分で作物からタネをとって育てると、罰金を払わされてしまうようになるそうです。

 

ビル・ゲイツ氏は、スヴァールバル世界種子貯蔵庫(通称 ノアの箱船)をノルウェー諸島の永久凍土層に作り、地球上の種子を冷凍保存しました。

 

正式名称は「あらゆる危機に耐えうるように設計された終末の日に備える北極種子貯蔵庫」だそうです。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』Svalbard seed vault/Bjoertvedt

地球温暖化や、核戦争、植物の病気の蔓延に備えているそうですが、いざという時にはどのくらいの価格で販売されるのでしょうか?

 

なんだか、その目的は善なのか、悪なのか、わからないですよね。

 

シンプルに生きようよ

犬と一緒に生活していると、とてもシンプルに生きようと、何度も思わされる瞬間があります。

 

毎日の忙しさの中でも、朝の公園や、夜の公園、雨の森や、夏の海などをぶらぶら歩くのは犬がいるからこそ。

 

そして、その時を全力でエンジョイしている犬を見ていると、「ああ、もっとシンプルに生きたいなぁ! ワンコのように!」と、思うのです。

 

犬は遊びもシンプル、生活パターンもシンプル、おつきあいする人間(犬?)関係もシンプル、食べるものもシンプル!

 

近くにいるヒトを愛し、出てくる食事を楽しみ、お散歩を謳歌している。

 

犬に学ぶことは本当に多いですね!

 

最近のバビちゃんのゴハン

会社の近くのオーガニック・スーパーで、あまりに綺麗な牛スジを見つけたので、生のまま。

 

レバーはさっと加熱しただけ、多分中身はほぼ生。

 

盛り付けるとこんな感じ!

 

地龍という漢方の薬は、心臓や血管をサラサラにするために入れています。それと、ビタミンEの錠剤。

 

朝早く出かけなければならない時は、野菜も前夜に仕込んでおきます。

 

内臓類は、こまめに購入し、一度に茹でてキープしています。

 

生でいけるものは、極力生! これを基本にしています。

 

 

南村友紀 プロフィール

レト 2001年に犬のためのビスケット&デリカテッセンショップ「キッチンドッグ!」をオープン。手作りごはんに悩む飼い主さんたちを正しい知識でサポートしながら、「愛と幸福とおいしいゴハンを!」をモットーに活動している。

お料理教室も大人気!

http://www.kitchendog.jp/

 

 

次号につづく!

「Kitchen Dog」南村友紀さんのハッピークッキングは、連載としてお届けしていきます!

レトリーバーたちにふさわしい「ごはん情報」をお届けしていきますので、これからも楽しみにしていてくださいね。

 

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