『ママとロンちゃんパート2』ーマンボウやしろ#13[ゴルの魅力VSラブの引力!]
大のラブラドールレトリーバー好きとして知られる、マンボウやしろさん。そんなマンボウやしろさんに、ラブラドールの魅力と思い出を存分につづっていただく連載。
#13は、「ママとロンちゃん」のパート2。
『自分以外の家族とロンの関係は、本人同士にしかわからない。しかし、今もこの先も変わらず「ロン」という家族が皆の心には存在している』…そんな想いを語ってくれました。
はじめに

Africa Studio/shutterstock
皆様、人によって環境も状況もバラバラだと思います。
少しでも生活に喜びや安らぎがあること願っております。
たまたま30年前に家にやってきたラブラドールレトリーバーのイエローのオスのロン。
当時の僕は、もしや時を経て自分がラブラドールの連載をやらせてもらえることになるなんて、夢にも思ってなかったです!
ありがたい事に今回で13回目で2年目に突入しました。
これからもラブ愛を全開で書き進めていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします!
母とロンが“ふたり”で過ごした時間

Billion Photos/shutterstock
今回の物語は母とロンの物語であり、うっすら僕と母の物語で連載#6『ママとロンちゃん』と合わせて読んでもらえるとありがたいです。
今年3月に母が怪我をして入院。退院してからの僕の役割は週に1回ご飯を買って行って、母の家でご飯を一緒に食べることでした。
しかし、僕が仕事がら週に5回程度は家を出て様々な人に会うので、高齢の母はコロナ感染を懸念して「しばらくは来なくて良いからね」と言いました。
その言葉の前に母がボソリと言った一言がずっと僕の中に引っかかっていました。

Kaia92/shutterstock
母とはたまにメールのやり取りをしていますが、母とロンの関係を改めてメールで聞いてみました。
昼は父も仕事だし僕も学校だから、庭から部屋に上げてあげていたそうです。
母が何かしようとすると必ず付いてきて、前やら後ろやらをずっとウロウロするので転びそうで大変だったと。

New Africa/shutterstock
何故か母は急に隠れて家の中のロンをコソコソ観察して遊んでいたそうです。
ロンは家中探してクンクン鳴き出し、最後にはものすごく悲しくなってしまいギャンギャン大泣きするそうです。
で母が出ていくと、土佐犬に間違われるほどの持て余した筋肉の付いた巨大な体で喜びを爆発させて飛び跳ねて来て、それはそれはで大変だったとのこと。

Kaentian Street/shutterstock
僕はメールを見ながらニヤニヤしてしまいました。
母よ、どうして隠れるの?暇なの?犬と隠れんぼする昼下がりを想像して僕の心はホッコリしました。
そしてロンよ、お前の鼻は飾りなのか!?どうして探せないんだお前は(笑)。
母にとって「ロンの存在」とは

Siyanight/shutterstock
ロンを家の中に入れてることを忘れて母が干してある布団を取り込みに2階に上がると、やはりロンは付いてきてしまっていて、母がロンの存在に気づかず下に降りていると、しばらくして2階からロンの鳴き声が聞こえてくるそうです。
家の階段はわりと急で狭いので、登ることはできてもロンは降りることができず、結局は母がおんぶしておりてくるそうです。
もちろん相当重いですから、やはり大変だったそうです。

TommasoVenturelli/shutterstock
ロンよ、何故に降りれないことを学習しない?それとも誰かがおろしてくれる事を学習したのか(笑)?
とにかく母が大きなロンをおんぶして階段を降りている姿をまたも想像して僕はニヤニヤしてしまった。
母にとってロンはなんだったのか?母のメールは以下のような感じでした。
「ロンが初めて家に来た時は、店も家も一緒でとにかく四六時中誰かがウロウロしている賑やかな環境で育ってしまったから、人懐っこくて寂しがりやで甘えん坊に育ってしまった。

Jaromir Chalabala/shutterstock
私が育った時代は愛犬がどんなに可愛くても家族としては扱わなかった。
でも、そんな古い概念も揺らいでしまうくらい、今思うとロンは可愛くて、なんと表現していいかわからないけど、家族なのかな?」
あのころから、確実に「家族」だった

TheSoon/shutterstock
確かに僕が産まれた1970年代、すでに家に犬(ロンじゃない犬)がいてみんなと仲良かったけど、今の世の中とは少し違くて、犬や猫はペットで家族ではなかったと思う。
しかし、時代も変わったし、田舎だけどロンは家で過ごす時間も長かったし、母の意識は確実に変化したんだと思います。
母は気づいていないですが、母は当時から確実にロンを家族だと思っていたと思います。
そのエピソードはまた改めてここで書かせてもらいますので悪しからず。

A StockStudio/shutterstock
小さな子供がいる家族が飼っている犬がいたとして、その犬と子供の関係性は犬と大人の関係性とは違うでしょうし、年配の方が1人で飼っている犬とその人の関係性も誰にもわからない特別なものだと思います。
僕とロンの関係は誰にもわからないし、母とロンの関係性は僕にはわからないんだと改めて感じました。
メールを何度もやり取りして、一貫して母は「大変だったと」と書いていましたが、文章の最後には必ず「でも可愛かった」で終わります。

sanjagrujic/shutterstock
僕が高校を卒業してから東京に出て、家には父と母とロンだけ。
ロンが僕の代わりに息子の役をやってくれていたのかもしれません。今更だけど、ありがとうねロン。
この先も「ロン」という家族が、それぞれの心に

Nigel Jarvis/shutterstock
ラブラドールは賢いのにどこかドジで愛嬌があって人間くさいです(笑)。
飼っていた犬は差別してはいけませんが、母の中では他の犬に比べてブッチギリでロンが大変だったから忘れられないし特別なんだと書いていました。
時を経て、今も思い出話に花を咲かせてくれて、なかなか共通の話題も減ってきた母と息子の間に入ってくれるロンに感謝です。

Wasitt Hemwarapornchai/shutterstock
天国で父と楽しく遊んでいる事をいつも祈っています。
一緒にご飯食べてダラダラとテレビ見ていたら母がボソリと言ったんです「また犬飼いたいわ」って。
マンボウやしろ
元お笑い芸人。1997年よりお笑いコンビ「カリカ」として活動し、2011年に解散。その後ピン芸人を経て2016年に芸人を引退。現在はラジオパーソナリティ、演出家、脚本家、MCなど多方面で活躍中。
Twitter:https://twitter.com/manbouyashiro
メルマガ:マンボウやしろの『死ぬまで生きます』
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