2019年4月4日5,897 ビュー View

知っておきたい、レトリーバーの【5大ストレスサイン】

大好きな愛レトのこと、もっと知りたいですよね。そして、毎日しあわせに過ごしてもらいたいものです。そのために、犬のしぐさでわかるストレスサインを頭に入れて、日々の生活に役立てましょう。

愛レトのストレスがわかるサインとは

レトリーバー,ストレス

Funny Solution Studio/shutterstock

人はストレスを感じると貧乏ゆすりをしたり、溜息をついたりします。同じように、犬には犬特有のストレスサインが存在します。主な5つのサインは、次のとおり。それぞれの解決策も心得ておきましょう。

 

[1]足をなめる

レトリーバー,ストレス

Nisa Paobunthorn/shutterstock

退屈なときに犬が取る行動として代表的なもの。足先が多いですが、四肢のほかの部位を毛が抜けるまでなめたりかじったりすることもあります。ひどくなると皮膚炎に進行するケースもあるので、放置してはいけません。もし足をなめているのを見つけたら、長時間かじれるタイプのおもちゃやおやつを与えたり、飼い主さんが遊んであげたりするのとよいでしょう。

 

レトリーバーはそもそも、人と触れ合ったり、仕事をするのが大好きな犬種。退屈は最大のストレスになってしまうので、あれこれと策を練って多彩な楽しみを提供してあげたいものです。

 

[2]吠える

レトリーバー,ストレス

Nemanja Zotovic/shutterstock

前述したとおり、レトリーバーは作業欲求と運動欲求が高い犬種です。欲求不満になると、吠えてストレスを解消しようとすることも。散歩や遊びで満足感を得られていれば、自宅でゆっくり休んでいることが多くなるはずですが、欲求不満でエネルギーが有り余った状態だと、屋外の物音など少しの刺激に過敏に反応したりイライラして吠えてしまいます。愛レトが充足感を得られるように、作業欲求や運動欲求はなるべく満たしてあげてください。

 

もうひとつ、飼い主さんに無視されるなど、自分の望みがかなわないシーンでストレスを感じて吠えるケースがあります。たとえば、ごはんのおすそ分けが欲しいのにくれない、飼い主さんやお客さんのそばに行きたいのに行けないなど。こうした状況はストレスと言えばストレスですが、不満を募らせている状態であったり、要求で吠えているとも言えます。このストレスや不満は、人と快適な共同生活を送るためには愛レトにガマンしてもらわなければならないケースなので、解消はむずかしいかもしれません。愛レトにはあきらめることを学んでもらい、吠えなくなったら、あるいは吠えずに静かにしていられたらほめてあげてください。こうして、吠えてストレスを解消するという行動を減らしていくのが理想です。

 

[3]地面のにおいを嗅ぎ続ける

レトリーバー火事

dezy/shutterstock

においを嗅ぐ理由はさまざまですが、緊張からくるストレス行動のひとつとして、地面のにおいを嗅ぎ続けることがあります。

 

たとえば、見知らぬ犬ばかりが集うドッグランを初めて訪れ、緊張してしまったときなど。においを嗅ぐことで愛レト自身が落ち着いてくればよいのですが、あまりにもずっとにおい嗅ぎを続けるようであれば、その場からいったん離れたほうがよいかもしれません。

 

ほかに、犬のしつけ教室などの会場でずっとにおいを嗅いでいる犬も少なくありません。けれども、何度か同じところに通ううちに慣れてきて、におい嗅ぎの行動が減ることがあります。

 

状況によっては愛レトの様子を見ながら、どうするかを長い目で見て判断するのが賢明と言えるでしょう。

 

[4]ハァハァいう

レトリーバー,ストレス

Danielle Armstrong/shutterstock

愛レトがハァハァと口を開けて息をしているとき、「あれ? 冬なのに暑い?」と勘違いするかもしれません。確かに、運動中や運動後、暑さを感じたときはハァハァと“パンティング”と呼ばれる呼吸をして体熱を外に逃そうとします。

 

けれども、暑くなくてもハァハァいうときがあります。それが、緊張したときや興奮したとき。前述した、地面のにおいを嗅ぎ続ける行動が「おいおい、落ち着け、自分。においでも嗅いで緊張を解きほぐさないと」というような感じだとすると、ハァハァいうのは「あぁぁぁー、もうー、どうしていいかわからないよー。助けてー」というようなニュアンスだと考えればよいでしょう。

 

レトがハァハァする状況によく陥るのが、動物病院の診察台の上に立たされたときなどではないでしょうか。極度な緊張が、呼吸を荒くしてしまうのです。

 

こうしてテンパっている愛レトの様子に気づいたら、可能であれば緊張の原因を取り除いてあげましょう。それがむずかしいようならば、飼い主さんがゆったり落ち着いた呼吸を繰り返しながら愛レトをやさしくなでてあげたりして、少しでも落ち着けてあげてください。

 

[5]尾を追う

レトリーバー子犬

DTeibe Photography/shutterstock_

“尾追い行動”と呼ばれ、イライラしたり退屈さが極限に達したりしたときに犬が取る行動です。

 

しっぽを追いかけて、グルグルと同じ場所を回ることもあるでしょう。

 

愛レトが尾追い行動をしているのを発見したら、呼び戻しをしておやつをあげたりして、ほかのことに意識を持っていくのが解決法のひとつ。運動不足などが退屈さの原因になっていることも少なくないので、散歩の質を高めたり、ドッグスポーツに挑戦するのもよいでしょう。

 

異常な頻度で生じる場合や継続時間が長い場合は“常同障害”と呼び、行動治療も含め、獣医師による治療が必要になるケースがあります。

 

レトリーバーのストレスフリーなハッピーライフのカギは、人とのコミュニケーションと質の高い運動や遊びをいかに提供してあげられるかにかかっていると言えます。

 

 

こちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね。

レトごはんは1日3回がベスト!その理由は?

 

臼井京音 プロフィール

ドッグライター・写真家として約20年間、世界の犬事情を取材。30歳を過ぎてオーストラリアで犬の問題行動カウンセリングを学んだのち、家庭犬のしつけインストラクターや犬の幼稚園UrbanPaws(2017年閉園)の園長としても活動。犬専門誌をはじめ新聞連載や週刊誌などでの執筆多数。

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