【カメラマンが伝授】「スマホ」で撮影する前に知っておきたいこと~写真の基礎のキ#3~
愛するレトリーバーの姿を写真に残す時にスマホを使う方、とても多いと思います。スマホのカメラ性能はどんどん上がり、難しい操作をしなくてもそれなりに「いい感じ」の写真が撮れるようになりました。でも実はあと少しのコツでもっと素敵な写真が撮れるようになるのです。今回は「知っているのと知らないのとでは大違い!」のスマホ撮影のコツ、その1です。専門用語や技術的なことには出来るだけ触れずに書きますので初心者の方にぜひ読んでいただきたいと思います。
※機能の有無や操作の仕方は機種によって異なります
※記事内の画像はiPhone8plusのものです
目次
いざ撮影!その前にしておきたい大切な設定
まずは設定しておいた方がよい機能をご紹介しますので、「設定画面」を開きましょう。
さて、その画面はどこかわかりますか?
これが最初の一歩です。
カメラの設定画面の開き方
iPhone:設定→カメラ
android:カメラ→設定
iPhoneは全ての設定のところからカメラを選ぶのに対して、androidはカメラを起動してその中で設定を選ぶという流れです。
設定や操作の仕方はiPhoneとandroidといったOSの違いだけでなく機種によって異なります。
これから説明する全ての機能において言えることなので、「自分と違う」「いじってみたけどわからない」などの問題が発生したらちょっと面倒でもメーカーのサイトなどで調べてみることをおすすめします。
さて、設定画面を開いたら以下の操作をしましょう。
・グリッドをオンにする
androidの場合はこのグリッドにいくつか種類がある場合があるのですが、その時はただの「グリッド」を選んでおけばオッケー。
この機能をオンにするとどうなるのか?
カメラ画面に戻ると、画面上に縦横の線が入っていることがわかるはずです。
これがグリッド線です。
この線の便利な使い方はこの2つ
1. 水平垂直を取る
2. 構図の参考にする
写真が微妙に曲がっている…というのは結構気持ちが悪いものです。
この線を目安にして建物や水平線、そしてレトの姿をまっすぐにして撮ると、「なんかあか抜けない」写真から脱却できちゃいます。
そしてこの線は三分割構図(画面を9分割してその線上や交点に被写体を配置する構図)にそのまま使用できるのでとっても便利。
※構図については【カメラマンが伝授】愛レトの写真を自分のイメージで楽しく撮ろう~写真の基礎のキ~をご覧ください
いや、こんな線邪魔だし私は目視で行ける! なんてことは言わずに、どうか使ってくださいね。
安易にズームしてない?
色々な機能が搭載されているスマホ。でも全部使えば良い写真が撮れるということではありません。
むしろ「使わない方が良い」ものもあるのです。
そのひとつが「ズーム機能」。
望遠レンズを装着した一眼レフなどと違って、スマホの場合「小さく写ったものの一部を切り取ってデジタル処理で拡大し、望遠で撮影したかのように見せている」だけ。
つまり引き延ばしているので、せっかくの愛レトの画像が粗くなってしまうのです。
ただこれはちょっと補足が必要で、「絶対に少しも使っちゃダメ!」ということではありません。
ここ重要!
ご自身のスマホのカメラレンズ部分を確認してみてください。
レンズは1つですか? 2つありますか?
2つ付いている場合(デュアルレンズ搭載スマホ)は2倍くらいまでズームしても大丈夫!
なぜならズームレンズが付いているから。(パチパチパチ)
ただし2倍以上になると基本的にはデジタル処理になるのでやはり画像は粗くなります。
でもこの「粗い・粗くない」というのは自分がどのくらいまでの画像なら気にならないかという個人的な感覚も重要になってきます。
レンズが1つの人も2つの人も色々な倍率で撮ってみた写真を拡大してみて(拡大しないと細部が分からない)どの程度までなら許容範囲か自分で知っておくことはとっても大事。
そして「ズームしないで良い距離まで近づく」という方法も頭に入れておきましょう。
前回も「フットワーク」の話をしましたが、自分が動くことで写真は見違えるものになるのです。
ズームとトリミングを組み合わせて美しい画質を保つ方法
近くまで寄って撮れない場合は「ズームしないと周りの入れたくないものが入っちゃうし、撮りたいものが小さくなっちゃう!」という問題が出てくることが出てきます。
その時には撮った後にトリミングするという手がおすすめ。
要らない物を切り取って捨ててしまう、ということですね。
★あえてズームしないでそのまま撮ったもの
★上の写真の一部を切り取ったもの
今のスマホはかなり画素数が多い(大きな写真が撮れる、ということだと思ってください)ので、撮りたい物の周囲まで入れて大きく撮った後に必要な部分だけ切り取ってもスマホ画面で見るには十分なサイズが残るのです。
でもこれもどの程度のトリミングなら大丈夫か、自分自身で試してみてください。
ズームとトリミングをどんなバランスで取り入れるかなどを考えながら撮っていると、いつしか自然と自分の気持ち良いポイントが見つかります。
※暗いところで撮った写真は倍率関係なく粗くなります
フラッシュ使って上手く撮れたことってあったかな
使わなくて良い機能のもうひとつが内蔵されているフラッシュ。
これはスマホだけでなくどのカメラにも言えることです。
ここで思い出して欲しいのは初回から言っている「写真は光」という呪文です。(いつから呪文に?)
光は写真の印象を決めるとても大切なものです。
やわらかい朝の光、夕方の黄金色の光、曇りの時の優しい光…。
室内でも光が綺麗だと思える場所を探してください。
そしてそのような中で愛するレトリーバーの姿を撮れば、それだけで写真のグレードがアップしちゃいます。
でもフラッシュの光は強すぎる上に狭い範囲に当たるので、その部分だけ異様に明るくなり柔らかさとは無縁。
人工的で不気味な感じになってしまったりすることも多いです。
そして何よりレトにその強い光を当てることはおすすめしたくありません。
フラッシュを自動に設定しておくと、暗い場所では有無を言わせず光ってしまうので、オフにしておきましょう。
少しでも暗いとフラッシュを使って明るくしたくなる気持ちはわかりますが、使う・使わないを試してみると違いが実感できると思います。
準備は整った!でも撮る前に絶対して欲しい大切なこととは
今回はまず最初に設定しておいていただきたいことを徹底的にお話しました。
少しのことでもこれらを知って実践するだけで十分に写真は変わるはずです。
そして最後にもっとも重要かもしれないことを書きますね。
「レンズは常に拭いて綺麗にしておきましょう」
これ、本当に大事です!
「レンズは常に拭いて綺麗にしておきましょう」
大事だから2回言いました。(笑)
このことを話すとみなさん必ず「あっ!」と言って苦笑いするんですよね。
そして慌ててハンカチなどで拭き始めます。(笑)
「私、いつも何だかぼやけた感じの写真になってしまうんです」
「そうですね、めちゃくちゃ汚れてますもんね、レンズ…」
なんてことにならないように、写真を撮る前にはレンズを拭くことをお忘れなく。
次回は実際の撮り方、操作などについてです。お楽しみに!
執筆者:Roco
『ヒトとイヌ』を永遠のテーマにしているフォトグラファー&ライター。
撮影・執筆の他、写真のレッスンも行う。
フォトグラファーになるきっかけを作ってくれた英国ゴールデンのRubyは15歳2か月で虹の橋へ。 現在の愛犬はトイプードルとオーストラリアン・ラブラドゥードル。
子供の頃からの夢は「ドリトル先生になること」
Facebook:Roco ~LoveLetters~ 写真と言う名のラブレター
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