シニアレトが気を付けたい、冬生活の5つのテーマ
シニアドッグや老犬と一口に言っても、何歳からかは想像がつかないかもしれません。12~13歳が寿命と考えられるレトリーバーですが、最近は15歳以上のご長寿レトも増えてきました。
レトの寿命が延びている要因には、15~20年前と比べてドッグフードの質が良くなったこと、病気治療はもちろん予防医療の分野においても獣医療が発達したこと、快適で衛生的な生活環境が整ったことなどが挙げられるでしょう。
それらを考えると、以前は6~7歳からが大型犬のシニア期スタートと言われていましたが、レトリーバーの場合は8歳くらいからがシニア生活の準備を始めるタイミングと考えて良いのではないでしょうか。
今回は、高齢や老齢のレトが冬に気を付けたい、生活のポイントを見ていきましょう。
1)日光浴を心がける

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適度な紫外線を浴びると健康維持に役立つことは、よく知られています。骨粗しょう症の予防になるビタミンDが生成されたり、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの原料となるセロトニンが分泌されやすくなるからです。
特に老犬は昼夜逆転しがちなので、なるべく午前中に日光浴をさせてあげるのをおすすめします。
愛犬の眠りを妨げないようにと、朝になっても遮光カーテンを閉めたままにしたり、UVカットレースカーテンなどをする必要はありません。防犯上問題がなければ、愛レトの居場所にも日の光が届くような工夫を。
もちろん、外出して日光浴をするのも有効です。足腰が弱って散歩が困難になってしまったら、カートを利用して外出し、可能な限り日なたを選んで陽光を浴びさせてあげましょう。
曇天でも、紫外線は地上に届くと言われています。太陽の光が差さない日でも、ぜひ日中に外へ出てあげたいものです。
2)冬は洋服を着させよう

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レトリーバーはダブルコートを持っているので、もともと寒さに弱い犬種ではありません。けれども、老齢になると体温の調節機能が衰えてきます。筋力も落ちてくるので、寒さは身に堪えるもの。
外出時に防寒性の高いウェアを着用させることはもちろん、室内でも場合によっては洋服の着用を。たとえば、飼い主さんの就寝によって暖房を切ってしまう時間です。
寒いと感じながら生活するのはストレスになってしまうので、なるべく冬はあたたかくして過ごさせてあげましょう。
3)散歩はこまめに短めに&筋トレを

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歳をとると寝ている時間が増えるもの。でも、頭も体も動かさなければ機能がどんどん衰えていってしまいます。体力や気力が落ちた老犬には、中齢まで続けていたような長時間の散歩はそもそも負担かもしれませんが、散歩そのものは筋力維持や脳の運動にもなるので続けてあげましょう。
老齢になると筋肉量も体脂肪も減っていて体が冷えやすいので、1回の外出は短時間で済ませるほうが安心です。その代わり、15~30分間くらいの散歩を1日に何度かに分けて行ってあげられれば理想的。
散歩では、坂道を上がるなどして筋トレをするのもおすすめです。夏には熱中症のリスクが高まる有酸素運動も、冬には体を温める方法としても有効。筋肉の維持は健康寿命を延ばすことにもつながるので、無理のない範囲で行ってみてください。
寒い冬の外出前には、まず飼い主さんが愛レトにマッサージをしてあげたり、室内で愛レトに少しでも動いてもらって体を温めてから、散歩に出ると良いでしょう。
4)室内での脳トレと筋トレ遊びを増やす

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春や秋に比べて減ってしまう散歩量は、室内での脳トレや筋トレ遊びで補ってあげましょう。
室内に隠したおやつを探すゲームをしたり、新しいトリックを教えるなど、様々な脳トレ遊びをシニアレトに提供してあげられるはず。体が衰えてくると、ボール遊びなどはむずかしくなりますが、嗅覚を使う遊びはたとえ視力を失ったとしても問題ないので、ぜひチャレンジしてみてください。
室内でシニアドッグができる筋トレで、簡単なものを2つ紹介しましょう。
ひとつは、おやつで誘導しながら、床に座った飼い主さんの膝の下をくぐらせるエクササイズ。サイズの大きいレトには、飼い主さんがローチェアに座って行っても良いでしょう。飼い主さんの筋トレにもなるかもしれませんね。
もうひとつは、棒状に丸めたタオルを5本くらい床に置いてまたがせるエクササイズです。
かがんだり四肢を上げたりすることが、シニアにも負荷が少ない適度な筋トレになります。
夜には充足感たっぷり、心身ともに心地よい疲労感に包まれて安眠してもらうためにも、室内でも脳と体への刺激を積極的に与えてあげたいものです。
5)口の中を乾燥させないようにする

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シニアレトの健康管理で気を付けてあげたいのは、口の中を乾燥させないことです。口腔内が乾燥すると、唾液による自浄作用が低下するので、歯周病菌が繁殖しやすくなると言われています。また、口の中が乾いていると食べ物が食べにくくなってしまい、誤嚥なども起きやすくなります。
歯磨きができればベストですが、若齢の頃から歯磨きを習慣にしていなかったり、歯ブラシが苦手なシニアレトの場合は、犬用のマウススプレーや歯磨きスプレーなどで口の中を湿らせてあげるのがおすすめ。
市販されているプラスチック製の洗浄ボトルを使う方法もあります。水道水を入れた洗浄ビンの腹を押して、愛レトの歯のまわりをめがけて水を噴出させます。レトは人間のようにグブグブとうがいはできませんが、この方法で口腔内にある汚れを洗い流すことや、唾液の分泌を促すことが可能。床が水浸しにならないように、下にはトイレシーツを敷いておくと便利です。
老犬になると免疫力が低下するので、歯周病菌の影響を内臓などでも受けやすくなってきます。口腔内の衛生環境を保つため、とくに冬には口の中が乾燥しないように注意してあげましょう。
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