2018年12月18日4,733 ビュー View

フセって、そもそも教える必要アリ!?レトリーバーのしつけ

人と一緒に学んだり行動したりすることが大好きで、とてもクレバーなレトリーバーたち。そんなレトたちを最強のスマートドッグにするアイテムが、「フセ」です。フセの大切さや練習方法についてまとめたので、ぜひフセをマスターしてみてください。

だって盲導犬や警察犬になれる犬種ですけど?

レトリーバー,ふせ

Olena Brodetska/shutterstock

レトリーバーといえば、働く犬というイメージが強いかもしれません。盲導犬、警察犬、麻薬探知犬、災害救助犬、介助犬……。

 

レトが活躍しているフィールドは、挙げればきりがありません。もしかすると、猟師さんが撃ち落した水鳥を回収するという、本来の仕事を担っているレトもいるかもしれないですね。

 

人に従順で労働意欲が高い犬種なので、もちろん人の言っていることが伝わりやすい犬種だと言えます。とはいえ、ちょっと教えたらすぐに飲み込んでなんでもすぐにできるようになるわけではありません。

 

どんなに地頭がよくても、練習してこそ身に着くのがトレーニングというもの。それから、「人と暮らす上で、こういう行動は歓迎されるけど、これはマナー違反」と、ちゃんとレトに教えなければわかってもらえません。

 

ともかく、レトだからきっと大丈夫! と高をくくって何も教えずにいると、将来荒くれもののレトとして近所で名を馳せるようになるかもしれないので要注意。

 

あまりに人が好きすぎて、感情のままに行動すると出会う人や犬にタックルという行為での愛情表現をしてしまいがち。

 

ほかにも、野放しにしておくといずれ困った事態になる行動が習慣化してしまう恐れもあります。レトにだって、しつけとトレーニングは大切です。

 

オスワリだけでは、レトにはちょっと不足かも

レトリーバー,ふせ

NotarYES/shutterstock

小型犬ならば、オスワリをさせられれば、たいていの行動はコントロールができるでしょう。でも、サイズが大きいレトには、オスワリだけでは少し心配な側面があります。

 

たとえば、私たちの食事中にレトがマナーよく待っていられるようにオスワリをさせたとします。でも、よく見れば鼻先と料理がすぐそこに……、なんていう事態に陥りかねません。

 

要は、レトのサイズの問題ですが、なるべく視界からも鼻先からも料理と愛レトを遠ざけるために、オスワリではなくフセをさせておきたいものです。

 

そもそもオスワリやフセは、犬が相手を落ち着かせるコミュニケーション手段としても用いられる行為。緊張をほぐす「カーミングシグナル」と呼ばれる行為のひとつでもあります。

 

散歩中やドッグランで出会ったほかの犬がぐいぐい迫ってきたときなど、レトは相手の犬が至近距離に来る前にオスワリをするでしょう。「ねぇねぇ、落ち着いてよ」というメッセージを、座るというボディランゲージをとおして伝えながら。

 

また、「苦手なタイプっぽいけど、こっち来るの? ううう……落ち着け、自分!」という意味を兼ねているケースも少なくないでしょう。

 

自分自身の気持ちや、相手の気持ちを整えるために、犬はオスワリやフセをするのです。

それを利用して、興奮して我を忘れている愛レトに対して「オスワリ」を使って落ち着かせられるのが、オスワリやフセを教える重要性です。

 

また、フセのほうが、より気持ちを鎮める効果があるようです。なぜなら伏せるという行為は眠る姿勢に近いから。

 

ということで、少々興奮しやすいレトたちには、フセはぜひ覚えてもらいましょう。

 

【プロセス】フセの教え方

レトリーバー,ふせ

Dasha Petrenko /shutterstock

フセのレッスン方法をお教えします。

プロセス1)

オスワリをさせる。

 

プロセス2)

おやつをつかんだ飼い主さんの指先を、オスワリしている愛レトのあご下に持っていく。

 

プロセス3)

愛レトのあご下から垂直に、ゆっくりと、地面に向かって飼い主さんの指先を動かす。

 

プロセス4)

飼い主さんの指が地面についたら、今度は地面と水平に手を自分(飼い主さん)のほうに向かって動かす。

 

プロセス5)

上手にできれば、手を水平に動かし始めるあたりから、愛レトが自然にフセの姿勢になるはず。フセた瞬間に「フセ」と大声で愛レトに伝えながら、合図を覚えさせる。

 

フセの教え方のポイント

レトリーバー,ふせ

Sandra-Fotodesign/shutterstock

ポイント1)

上記の方法でうまくできなければ、レトがオスワリをした際におしりに壁がくっつくような状態にさせる。

 

ポイント2)

それでもうまくできなければ、飼い主さんが床に座って片膝を立てて、その下をくぐるようにおやつなどで誘導してフセの姿勢を作ってみる。

 

ポイント3)

フセの姿勢をとらせるために、場合によっては軽く背中を押してもOK。

 

ポイント4)

フローリングなどの滑りやすい床で行うとうまくいきやすい。

 

フセはこんなに応用できる!

レトリーバー,ふせ

Africa Studio/shutterstock

愛レトの吠えに悩まさせている飼い主さんも少なくないようです。外を飛ぶ鳥を見て吠えるとか、チャイム吠えとか、テレビに映った動物を見て吠えるとか……。

 

もし愛レトが吠えたら、「フセ」と言ってみてください。もしフセられれば、吠えやむかもしれません。

 

オスワリのまま吠えることはむずかしくありませんが、フセてしまってはお腹に力を入れづらく踏ん張れないので、大声で吠えるのはむずかしくなります。おのずと、フセれば静かにいられるというわけです。

 

小型犬とあいさつをさせるときも、フセができれば相手の犬にも飼い主さんにも喜ばれることでしょう。大型犬の宿命である威圧感がぐっと軽減されるので、犬トモが増えるかもしれないですね。

 

フセをマスターしたら、日常のあらゆるシーンで応用して、愛レトと落ち着いた生活を過ごしてみてください。

 

こちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね。

“愛レト”を交通事項から守るための5カ条

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