2019年2月20日5,945 ビュー View

「ほめる=なでる」じゃない!と愛レトは思っているかも

トレーニングを進めるうえで、そして日々の愛レトとの生活のうえで「ほめる」のはとても大切なこと。けれども、飼い主さんとしては愛レトをほめているつもりでも、愛レトからしてみればほめられたと感じていないケースも実は少なくないようです。その理由と、効果的なほめ方を探っていきましょう。

ほめられれば誰だってうれしいから

レトリーバー,ほめる

archimede/shutterstock_

なにかをしてほめられるのは、うれしいものです。私たちも一緒に生活する人から小言ばかり浴びせられたり叱られてばかりでは、気分が暗くなってしまいますよね。

 

逆にちょっとした行いに対して「ありがとう」と言ってもらえれば、とても気分がよくなります。

 

レトリーバーたちもそれは同じこと。愛レトとハッピーな生活を送っていくのに、「ほめる」のは欠かせません。

 

愛レトをほめるシーンはたくさんあるはずです。

 

たとえば、飼い主さんの帰宅後や来客に飛びつかずにいられたら、ほめる。

 

自宅の食事中やカフェで飼い主さんの足元で静かにくつろぐといった理想とする行動をとったら、ほめる。

 

散歩時の信号待ちの際に飼い主が立ち止まったら座るなど、覚えさせたい行動を愛犬がとっていたら、ほめるなど。

 

「そう、そうしてくれるとうれしい。ありがとう」ということを愛レトに伝えるためにも、ほめてあげたいものです。

 

どうやってほめていますか?

レトリーバー,ほめる

UlfsFotoart/shutterstock

ドッグトレーニングを進めるうえで、レトたちに言葉で説明をするのは困難なので、好ましい行動は人がほめることで教えていきます。

 

ではみなさんは、「愛犬がよい行動をとったら、すぐにほめてあげてください」とドッグトレーナーから言われたらどうしますか?

 

たとえば、レトリーバーによくありがちなシチュエーションで考えてみましょう。

 

愛レトが散歩中に鳩を見つけて興奮し、追いかけそうになったとします。

 

鳩に愛レトが気づいた瞬間に「おすわり」と飼い主さんが声をかけ、愛レトがちゃんと落ち着けて地面に腰を下ろししました。

 

その瞬間、「そう! いい子」と言いながら愛レトの頭をなでていませんか?

 

実はこれ、愛レトからすれば「わぁ、びっくり。なんか急に頭を触られたけど?」と、驚くだけの結果になることも。

 

というのは、座りながらもあくまで愛レトの意識も視線も鳩に集中しているため、視界に入っていない頭上や後方から飼い主さんの手が自分に触れるとは予想できていなかったからです。

 

トレーニングを積み重ねていないレトでは、せっかく落ち着いて座っていたのに、頭を急に触られたことが刺激になって立ち上がってしまったり、再び興奮して鳩に向かっていってしまう恐れもあります。

 

こんな例もあります。

 

呼び戻しの練習がなかなかうまくいかないと悩んでいる飼い主さんとその愛レトを見たドッグトレーナーさんが、あることに気が付いたのだとか。

 

それは、愛レトが飼い主さんのもとへ戻ってきたとき、飼い主さんはほめるつもりで愛レトの頭上から手を覆いかぶせていました。

 

その飼い主さんはそれまで愛レトを叩いたりしたことはありませんが、レトは少し驚いた様子で首をすくめていたそうです。

 

つまり、飼い主さんのもとへ駆けつけても少し怖い思いをするだけなので、飼い主さんのすぐ近くまでの呼び戻しができなかったというわけ。

 

レトリーバーは人と接するのが大好きな犬種なので、自宅では飼い主さんにやさしくなでてもらうと目を細めてうっとりすることが多いでしょう。

 

けれども前述のシチュエーションのような、飼い主さん以外のものに意識が向かっているときになでても、愛レトをびっくりさせるだけになっている可能性があります。

 

なでたとき、犬がストレスを感じたときのサインのひとつである、舌をペロッと出して上唇を舐めるしぐさを見せるケースもめずらしくありません。

 

効果的に「ほめる」には

レトリーバー,ほめる

LightField Studios/shutterstock

愛レトを「うれしいな♪ ほめられた~」という気持ちにさせるには、どうすればよいでしょうか。

 

実際のところは、それぞれのレトの性格によっても違ってはきます。けれども、ぜひ効果的なほめ方を心得て実践してみましょう。

 

愛レトを子犬のうちから迎えたならば、たとえばトイレトレーニングやグルーミングトレーニングをしながら愛レトをほめる際に、必ず「そう~、いい子♪」といった家族共通のほめ言葉と一緒にフードやトリーツをあげてください。

 

もちろん成犬になってからのトレーニングでも、ことあるごとにほめ言葉を頻発してみてください。

 

食べるという楽しくてうれしい経験とほめ言葉が関連づいて、数週間~数カ月後には、愛レトは「そう~、いい子」という言葉を聞いただけでしっぽを振るようになる確率が大!

 

ほめ言葉として愛レトの頭にインプットされたかどうかは、ちょっとしたテストで試してみましょう。

 

愛レトに「おすわり」をさせてみてください。座ってすぐに「そう~、いい子」と言ってみて。そのとき、愛レトが口を少し開けて笑顔になったり、しっぽを振るようならば、ほめ言葉だけで満足感を与えられている証拠。

 

ほめる=なでるという固定概念を、まずは取り除いてみるのをおすすめします。

 

そして、愛レトはいつ、どんなとき、なにをされると喜ぶかを日頃からよく観察しておけば、愛レトとのコミュニケーションがもっと良好にとれるようになるでしょう。

 

 

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