2019年1月24日1,545 ビュー View

レトリーバーは遠視!愛レトはどんな世界を見ている?

犬と人間とでは体の構造が違うことはわかっていても、具体的にはどんな点が大きく違うのでしょうか。今回は、目のしくみについてクローズアップして、レトリーバーたちがどんな世界をどのように見ているかを探ってみます。

レトリーバー種は遠視という研究結果が!

レトリーバー遠視

LGRZRO/shutterstock

犬にあいさつをするとき、手を差し出してにおいを嗅いでもらう方も多いかと思います。

そしてほとんどの犬が、期待を裏切らず人の手の甲に鼻を近づけてくれるでしょう。

 

人間同士のあいさつであれば、目と目を合わせて相手の顔をまず認識しようとするのではないでしょうか。

 

ところが犬は、70cm以内の対象物に焦点を合わせることができません。そのため、近くで顔を見るよりも、生まれ持って優れた嗅覚を最重視して相手を認識しようとするのです。

 

犬の視力があまりよくないことを実感したことはないでしょうか?

 

たとえば公園で、愛レトを家族に託してひとりがトイレに出かけたとしましょう。愛レトはトイレから出てくる人が自分の大好きな飼い主さんではないかと、15メートルほど離れたベンチ脇からずっと凝視していたとします。

 

するとしばらくして、髪形や服装がそっくりな別人を見てしっぽをブンブン振ることも。けれどもその人物が近くに来ると、「あ、違った」とばかりにしっぽが下がり……。つまり、顔の細部まではしっかり認識できるほどの視力は持ち得ていないのです。

 

犬の視力は0.3程度だと言われてきました。また日本で健常ビーグルに視覚誘発電位を用いて測定した結果では、視力は0.5程度であったこともわかっています。

 

興味深い研究結果

レトリーバー,マイクロチップ

Eve Photography/shutterstock

アメリカのウィスコンシン大学獣医学部のクリストファー・マーフィー氏らの実験によって、レトリーバーは犬の中では遠視傾向にあることがわかりました。

 

研究チームは240頭の様々な犬種を対象に、検影器を使用して視力検査を行いました。その結果、ほとんどの犬が遠視でも近視でもなく、人間で言えばメガネを必要としない程度の視力だったそうです。

 

また、犬種によって視力が違うことも明らかになったとか。

 

研究結果によると、ラブラドール、ゴールデン、チェサピーク・ベイ・レトリーバーの全体的な傾向としてはやや遠視でした。ちなみに、コッカー・スパニエルとスプリンガー・スパニエルも同様に遠視傾向でした。

 

一方、ジャーマン・シェパードやミニチュア・シュナウザーの半数は近視だったそうです。

 

検査対象になっていない犬種も多数いるようですが、レトリーバーや同じく鳥猟犬であるスパニエル種が遠視傾向なのは、遠くの鳥を見つけるのに必要であったからではないでしょうか。

 

レトの視野は広いけれど、立体的にものを見るのは苦手

レトリーバー遠視

Parilov/shutterstock

頭部と顔部の骨格構造上、人間は後方を見ることができません。人間の視野が約180度なのに対して、レトリーバーは後方まで見ることができて240度ほどの視野があります。

 

これは、野生時代の犬が敵に襲われそうになるのを早く察知するために欠かせないから。品種改良されて愛玩犬として室内で過ごすようになったペキニーズやパグなどのいわゆる“鼻ぺちゃ犬”の視野は、人間を少し上回る程度なのも、そう考えれば納得がいきます。

 

視野が人間よりは広い代わりに、両目で同時に見ることで立体的に対象物を認識する“両眼視野”は、人間よりも犬のほうが範囲が狭くなります。人間が120度ほどなのに対してレトリーバーは80度ほどで、人間よりも対象物との距離感があいまいに見えてしまうというわけ。

 

とはいえ、犬たちは人間よりもはるかにすぐれた動体視力を持っていて、鳥猟犬として活躍していたレトリーバーも効率的に作業をこなすことができるのです。

 

レトが認識できる色は?

レトリーバー火事

dezy/shutterstock

かつて犬は色盲だと考えられていました。けれども、近年の研究によってそれは誤解であったとわかっています。

 

では、レトたちには世界は何色に見えているのでしょうか?

 

犬は、青と黄色のみを識別できると考えられています。ということは、赤も緑も黄色っぽく見えます。そして、青から紫の範囲の色は青っぽく見えるということになります。

 

犬には、人間では青緑に見える色は灰色、赤は茶色に近い灰色に見えるという色覚テストの結果も、カリフォルニア大医学の研究チームによって発表されています。

 

これは、人間には3種類備えられている「錐状体」という光をとらえる細胞が、犬には2種類しかないから。錐状体が1種類減るだけで識別できる色はぐっと減り、人間のようにレインボーカラーで犬は世界を見られなくなります。

 

芝生が茂る公園で赤いボールを投げたら、愛レトはもしかするとボールの着地点でボールを見失ってしまうかもしれません。飼い主さんには赤いボールがよく見えるのに、当の愛レトはボールを探してウロウロ……。そんな状況になりがち。

 

愛レトが屋外で遊びやすいボールの色は、黄色っぽく見える芝生の中に際立って見える青や白がおすすめです。

 

逆に、青空に浮かんでいる状態でキャッチするフリスビーは、黄色やオレンジ色がベストと言えるでしょう。

 

愛レトが私たちと同じように世界を見ていないのは不思議な感じがしますが、犬の目のしくみを心得たうえで、遊びのシーンをはじめ、日々の生活にこの知識を役立ててあげたいものです。

 

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