自立心を養うため、留守番とひとり寝のススメ
愛レトを留守番させるのはかわいそう? いえいえ、もちろん毎日長時間の留守番で刺激不足にさせるのは避けてあげたいものですが、飼い主さんにベッタリ依存しないレトに育ってもらうためには、短時間の留守番はむしろよいこともあるのです!
レトリーバーは留守番がヘタ?

claire norman/shutterstock
以前の記事(研究結果でも明らか!人のそばにいたいレトだから、外飼いよりも室内暮らしを)でも紹介したとおり、レトリーバーは人と一緒に行動をしたいタイプの犬種です。
そのため、なるべくであれば留守番は長時間にならないように心がけてあげたいもの。
とはいっても、現代生活を営むうえで、飼い主さんと愛レトがいつもべったり一緒にいるわけにはいきません。
ヨーロッパなどでは、デパートや銀行やレストランといった多くの施設で愛犬の同伴が可能なので、ほとんど愛レトと一緒に外出するという飼い主さんもいるようですが。
レトリーバーは人が大好きなので、ひとりにされると寂しくなってキュンキュンと鳴いてしまうことがあります。
でも、レトリーバーの長所は、順応性が高く、神経質な犬種ではないというところ。子犬のうちから学習をさせれば、ひとりで過ごすことも留守番をすることもへっちゃらに育ってくれるのでご安心を。
「あきらめる」ことを学んでもらおう

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愛レトがキュンキュン鳴いてさびしさをアピールしなくなるのは、自分の思いが伝わらないと知って「あきらめた」から。
「あきらめる」と聞くと、ネガティブなイメージを抱くかもしれません。けれどもこのケースで言い換えれば、「自分自身の高まる気持ちを鎮めることを、自分の力でできるようになった」結果ではないでしょうか。
レトは「アピールしても通じない」と学習して「飼い主さんに頼ってばかりじゃなくて、ひとりでなにかをしようっと」と発想が転換できたのと、「あきらめる」という選択肢があることを知ったのです。
「あきらめる」という言葉は、仏教の教えでは「明らめる」というように漢字で表するとか。「明らかにする」、「明らかになる」という意味にも通じているのです。
そう考えれば、愛レトが「あきらめる」ことができるようになるのは、決してネガティブではなくむしろポジティブなことと言えるでしょう。
愛レトを分離不安症にさせないで

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愛レトのキュンキュン鳴きがするたびに、飼い主さんが愛レトのもとへ駆けつけていたら、もしかすると愛レトが自立心を養う機会を奪ってしまうかもしれません。
分離不安症という病気があります。飼い主さんの姿が見えないと、吠え続けたり粗相をしてしまったり、家具や手近な物を破壊してしまったり、自分の足や尾を噛み続けるといった自傷行為をしたり……。
強い不安感からストレス行動が起きてしまうのです。分離不安症になると、獣医師から留守番の際に使用するために抗不安薬が愛レトに処方されることがあります。
行動治療専門の獣医師やドッグトレーナーなどと症状の改善に取り組んでいる分離不安症の犬もめずらしくありません。
深刻でないケースでは、“分離不満症”というような造語で称されたりもしますが、いずれにしても愛レトがひとりで過ごすことにストレスを感じすぎてしまわないようにしたいものです。
自立への一歩は飼い主さんの行動から

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どうしたら、愛レトの自立心を養うことができるのでしょうか。
簡単な方法は、愛レトのキュンキュン鳴きに対して目を合わせたり駆けつけたり抱き上げたりしないこと。
もしパピーレトを迎えてすぐであれば、愛レトのために1日のうち数時間は無理にでも飼い主さんが用事を作って留守をするのがおすすめです。
イタズラ盛りのパピーレトには、安全基地とも言えるクレート内や、あるいはクレートを置いたサークル内に入っておいてもらいましょう。
サークル内に、飼い主さんの匂いのついたタオルや、噛みちぎって中綿などを飲み込む恐れがなければ“大きなぬいぐるみ”を一緒に入れてあげると、寂しさが紛れるはずです。
また、自立心が育っていないパピー期は飼い主さんとは同じベッドで寝ないのも、自立心を養うには重要なポイント。
夜間はサークルなどでひとり寝をさせて、キュンキュン鳴いてもそのうち「あきらめる」と信じてください。実際に、数分~30分以内に鳴きやむケースがほとんどです。
子犬でも成犬でも、ほとんどのレトは留守番中は眠っているという事実は、留守番用カメラなどの映像データからも明らかになっています。
もし愛レトが音に敏感で神経質なタイプであるならば、ラジオや音楽をつけておくのもひとつ。そうすれば、小さな物音が気になって落ち着かないという状況から愛レトを救ってあげられます。
かわいい愛レトだから、ひとりにさせよう

Zoran Photographer/shutterstock
当然のことながら、愛レトへの放置プレイを推奨しているわけではありません。日頃から愛レトと十分なコミュニケーションをとっているというのが前提です。
留守番前には、散歩や遊びを一緒に楽しんで、心身ともに満ち足りた気分になってもらえれば、「ひとりの時間はゆっくり休んでおこう」と、愛レトも自然に感じてくれるはず。
留守番のみならず、ペットホテルや病院での入院時、さらには万が一の避難所生活などで飼い主さんがそばにいてあげられない時間は出てくることでしょう。
そんなとき、愛レトが不安定な気持ちにならず過ごせるかどうかは、飼い主さんが「かわいい子には旅をさせろ」と似たような状況である「かわいい子のためにはひとりにさせろ」が、日ごろからできて愛レトの自立心が養われているかどうかにかかっているのです。
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