2019年4月6日991 ビュー View

愛レトのマーキング対策を!オスが片足を上げるワケ

犬のオスと聞いて思い浮かぶ仕草といえば、後脚を上げておしっこする姿ではないでしょうか。自分の存在をアピールしているようで、見ていてほほえましい気分になることもありますが、レトのオスのマーキングに困っている飼い主さんも少なくないはず。まずはオスが後脚を上げる理由などの心理的な背景を知ってから、適切なマーキング対策を講じましょう。

なぜオスは後脚を上げておしっこをするの?

レトリーバー,マーキング

Chendongshan/shutterstock

オスの犬が後脚を上げておしっこをする理由のひとつは、メスのようにしゃがんで用を足すと自分の腹部などにおしっこがかかる可能性があるので、それを免れるため。物理的な要因と言えます。

 

かつてのような鳥猟の仕事をしなくなり、群れで生活するのではなくひとりっ子として家庭で単独飼育をされるようになった現代、子犬の頃のようにしゃがんだまま排尿をするオスも増えています。

 

片足を上げておしっこをしている犬を見ないまま去勢手術をされたりして、自分がオスであるという自覚も芽生えず、オトナのオスは片足を上げるものだという事実を見て学んでいないからかもしれません。

 

逆にメスでも、後脚を高く掲げて電柱などにおしっこを引っ掻ける犬もいます。

 

ではなぜ、とくに散歩に出るとレトたちは後脚を上げて電柱や木の幹などの高いところにおしっこをかけようとするのでしょうか?

 

その理由が科学的に証明されているわけではありませんが、よく言われているのが、ほかの犬たちに自分の尿に含まれるフェロモンのにおいをとおしてメッセージを伝えるためです。

 

以前は、なわばりを主張するマーキング説が有力でした。けれども家庭犬として過ごしている現代の犬は、なわばりを示すというよりも、犬同士の情報交換で行っているとする説のほうが有力視されています。

 

情報交換となわばりと、両方の理由を兼ねているのかもしれませんが……。

 

より高いところをめがける理由

レトリーバー,マーキング

Eric Isselee/shutterstock

より高いところにおしっこをかければ、近くを通りかかるほかの犬の鼻先に近いところににおいが届きやすいことは想像できるはず。

 

さらに、電柱の下にかかった尿は高いところから流れてきた尿によってメッセージが上書きされてしまう恐れがあります。高いところにかければかけるほど、上からほかの犬の尿をかけられる心配は少なくなるのです。

 

そのため、自己アピールに熱心なメスも、片脚どころか両脚を逆立ちのようにして上げ、自分のおしっこを高いところにかけようと頑張ってるに違いありません。

 

どんな情報がおしっこからわかるか

レトリーバー,マーキング

New Africa/shutterstock

人と違ってレトたちは、スマホやPCを使ってSNSで仲間と情報交換をすることはできません。散歩に出て、電柱や木の幹などにかかったほかの犬のおしっこのにおいを嗅ぐことで情報交換をしているのです。

 

おしっこからどんなデータがわかるかというと、性別やおおよその年齢、食べたものなどだと言われています。

 

話は飛躍しますが、がん探知犬として海外でトレーニングされた犬は、人の尿のにおいからがんを嗅ぎ分けているそうです。(ちなみに日本にいるがん探知犬のラブラドール・レトリーバーは、人の呼気からがんを嗅ぎ分けています。)

 

犬たちは尿をとおして、人からは想像もできないほど多くの情報を得ているのでしょう。そう思うと、おしっこのにおい嗅ぎは楽しそうですね。

 

マーキングを減らすには

レトリーバー,マーキング

Octavian Horn/shutterstock

なわばりを示そうとしているかどうかは別にして、いわゆる電柱や木の幹、室内であれば家具におしっこをかけるマーキングですが、必ずしも好ましい行動とは言えません。

 

もちろん室内のマーキングは困ったものですが、屋外であっても、玄関先や街路樹や電柱に残ったおしっこのにおいで周囲が臭くなることも。さらには、アンモニアによって芝生が枯れてしまうケースもあるそうです。

 

レトたちの楽しみを奪うのはかわいそうなので、すべてのマーキングを禁止してしまうのは控えたいものですが、電柱ごとにマーキングをするような状況は避けたいもの。

 

マーキングを減らす解決策としては、マーキングをしようとした愛レトの名前を呼んで意識をそらすという方法があります。くんくんと電柱のにおいをしばし嗅いで、いよいよ脚を上げようかというときに名前を呼んでください。アイコンタクトが取れたら、ほめてあげたり、おやつをあげて。

 

合図で排尿ができるようにトレーニングをしておくのも、おすすめです。

 

「ワンツー」などの合図を飼い主さんから出されたときだけ、おしっこができると愛レトに覚えてもらいましょう。ここならばOKという電柱や、公園内などで人の迷惑にならないようなところでだけ、おしっこをさせるようにすればよいでしょう。

 

とくにマーキング意欲が高いとされる未去勢のオスには、一緒に旅行する際などはドッグカフェや宿泊先でマーキングをしないように、マナーベルトを着用すれば安心です。

 

ほかの犬のおしっこのにおい嗅ぎに関しては、においが強く不衛生なところでは控えたほうがよいかと思いますが、あとは愛レトと相談のうえ決めてみてください。

 

 

こちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね。

子犬と成犬のトイレトレーニングのコツ〜愛レトと快適な暮らしを〜

 

臼井京音 プロフィール

ドッグライター・写真家として約20年間、世界の犬事情を取材。30歳を過ぎてオーストラリアで犬の問題行動カウンセリングを学んだのち、家庭犬のしつけインストラクターや犬の幼稚園UrbanPaws(2017年閉園)の園長としても活動。犬専門誌をはじめ新聞連載や週刊誌などでの執筆多数。

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