2019年2月11日8,588 ビュー View

警戒しているレトもしっぽを振る!「尾」が伝える気持ちを読み取ろう

しっぽを振っているレトリーバーの姿を見ると、喜んでいるのだろうと思ってしまいがち。でも実は、しっぽを振るのはうれしいときばかりではありません。警戒しているといった、ネガティブな気持ちのときにもレトはしっぽを振ります。

しっぽの振り方や顔の表情によっても気持ちがある程度はわかるので、くわしく見ていきましょう。

そもそも尾は体のバランスを取るためにある

レトリーバーしっぽ

Derek Smolka/shutterstock

犬の尾は、そもそも体を動かす際にバランスを取る役割を果たしています。

 

ところで、ラブラドール・レトリーバーの尾が、オッター・テイルと呼ばれていることはご存じですか?

 

オッターとはカワウソのことで、ラブの尾がカワウソの尾に似ているのでこう呼ばれるようになりました。

 

ラブの尾はカワウソのように、根元が太くて先にいくにしたがって細くなっていて、比較的平べったい形状をしています。

 

これは、カワウソ同様、泳ぐ機会が多かったラブの祖先犬たちから現代のラブが引き継いだ遺産のひとつ。水中で尾が舵取りの役を担いやすいように、こうした形状をしているのです。

 

ノヴァスコシア・ダック・トーリング・レトリーバーの尾は、先端が淡い色になっていて、フサフサしています。これは、水鳥をおびき寄せるために、動かした尾に注目を集めるため。

 

レトたちのしっぽは、気持ちを表現するためだけに使われているのではなく、体のバランスを取ったり、さらには仕事に役立てられるためにも使われているのです。

 

しっぽを立てて小刻みに振っているときは

レトリーバーしっぽ

Ian McGlasham/shutterstock

レトがしっぽをピンと立てているときの多くは、集中力が高まっているときです。屋外で不思議な物音がしたときなど、しっぽを立てて首を傾げながら音源を取ろうとしているのではないでしょうか。

 

また、自己顕示をしているときもしっぽが直立します。シチュエーションとしては、散歩中に向こうから大きな犬が歩いてきたとします。

 

自分の存在を誇示しようとしたレトは、しっぽを高く掲げ、首や耳元もシャキンと伸ばすでしょう。これによって、自分は弱虫ではなく、自信があると示そうとしているのです。

 

いざ犬が間近に迫ってきて、相手が自分より強そうだと思ったら、しっぽを下げてしまうかもしれません。

 

さらに背中をすくめて自分を小さく見せて、「危害を加えるような者ではありません」というような低姿勢に変化するでしょう。

 

相手が攻撃的だったりして威嚇が必要になった場合、高く掲げられたしっぽは小刻みに揺られます。しっぽを振るときのスピードが速ければ速いほど、緊張感が高まっている状態を示します。

 

ということで、しっぽを振っていることイコール喜んでいるとは限らないのです。

 

うれしいときのしっぽの振り方は?

レトリーバーしっぽ

Nick Chase 68/shutterstock

しっぽの位置の高低は、犬種によっても異なります。たとえばほとんどの柴犬は、通常の状態では背中の上にしっぽを保持しています。

 

レトリーバーの場合は、日本犬とは違って通常の状態ではしっぽは下方に垂れています。そのためしっぽが垂れている状態で、レトたちはうれしいと感じたときにしっぽを振ります。

 

しっぽの振れ幅が狭いと、ちょっと控え目にうれしさを表現すると考えられるとか。たとえば室内では「ママ~、ボクのこと見てくれてたね。目が合ってうれしいな」、散歩中に出会った人には「こんにちは~、お元気ですか?」といった具合。このとき、少しゆったりとした動きでしっぽが振られていることが多いでしょう。

 

しっぽの振れ幅が広ければ広いほど、喜びの気持ちが大きくなっていると考えられます。たとえば、「わぁー! おかえりー!」とか「やったぁ! 散歩だ」といった具合です。うれしさのあまり、しっぽをぐるんぐるんと回転させるレトもいるようです。

 

さらにうれしさの感情がマックスに達すると、しっぽのみならずお尻ごと振ります。

 

そのまま“うれしょん”(おしっこをしてしまうこと)になるレトも、とくに子犬にはめずらしくありません。うれしょんは筋肉が発達すればしなくなるケースが多いので、しばらくの飼い主さんの辛抱。

 

うれしくてしっぽを振っているときの愛レトの顔は、喜びにあふれていることでしょう。

飼い主さんならば、しっぽを見ずとも表情だけでポジティブな感情を読み取れると思います。

 

甘えていてもしっぽを振る

愛レトのしっぽは、甘えのサインとしても振られることがあります。

 

しっぽを下げた状態のまま、膝のあたりを巻き付けるかのように、あるいはクネクネとくねらすように振っているのを見たら、愛レトが甘えている証拠だと思ってください。

 

これは、子犬が母犬によく見せる行動です。

 

しっぽのサインを覚えておいて

レトリーバーしっぽ

Derek Smolk/shutterstock

紹介したとおり、しっぽを振ると言っても、そのサインは何通りにもおよびます。

 

もし警戒や威嚇でしっぽを振っている犬に出会ったり、愛レトが同様にネガティブな感情でしっぽを振っているようならば、要注意。

 

犬をよく知らない人は、歓迎されていると思って近づいてくるかもしれませんが「ちょっと臆病な子なので、警戒してしっぽを振っているのかも」と説明して、愛レトの気持ちも尊重してあげましょう。

 

レトリーバーならではの太くて立派なしっぽから発せられるサインの真意を読み取って、愛レトとのコミュニケーションをさらに深めてみてください。

 

 

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