ドッグカフェで「マテ」や「フセ」は言わないほうがいい!?
愛レトとドッグカフェに行ったとき、みなさんは愛レトになにか合図を出していますか? もしかして、指示を出されることで愛レトがカフェでくつろげていない可能性があります。その理由を探り、ドッグカフェで飼い主さんも愛レトも快適に過ごせる方法を考えてみましょう。
レトリーバーは頑張り屋さんだから

Tanate Phueakkwannak/shutterstock
レトリーバーはいつも、人の期待に応えようと全力で生きている犬種です。
そこがたまらなく愛おしいポイントでもあるのですが、その思いを飼い主さんがときには汲んで抑えてあげないと、愛レトが頑張りすぎて疲れてしまうこともあるので要注意。
たとえば、犬連れOKのレストランやドッグカフェでこんなことはありませんか?
飼い主さんがテーブルに着席するとすぐに、愛レトに「フセ」、「マテ」などと合図を送ってしまうことが。
レトリーバーは体が大きいので、ほかの来客に威圧感を感じさせてしまうではないかと心配して、すぐに体を低くさせたい気持ちはよく理解できます。
でも、愛レトからすると「フセやマテと言われたからには、ずっと同じ姿勢でいないとダメなんだろうな」と、体が動かせず窮屈な思いをしながら無理をしてしまうことも。
レトによっては、「いつ『よし』と言われるのかな?」、「解除されるまで頑張ろう」と、緊張感でいっぱいになってしまう可能性もあります。
「フセ」に関しては、一度伏せてしばらくしたら自由な体勢になっていいと学んでいて、姿勢を保つ習慣がないレトもいることでしょう。
けれども「マテ」は、原則的には「よし」といった解除の合図があるまではそのまま動かずにいるというもの。
さらに、「よし」の合図で腰を地面から浮かすようにしているケースも多いと思います。
だとすると、ドッグカフェで「マテ」を使うのはやめておくのが無難と言えるでしょう。
せっかくの飼い主さんとのカフェ滞在が、愛レトにとっては頑張る時間になってしまってリラックスできません。
自宅でできるカフェレッスン

Africa Studio/shutterstock
たとえ「マテ」とカフェで言わなくても、愛レトが自発的に飼い主さんの足元で静かに寝そべってくれるのが理想です。
自宅で練習を重ねれば、きっとそのようになるのでぜひ練習をしてみましょう。
レッスン方法はつぎのとおり

Prystai/shutterstock
まず、飼い主さんの食事中に、愛レトにリードをつけてテーブルの脚につなぎます。
愛レトが自発的に伏せるのを、飼い主さんはずっと待ってください。あまり愛レトを見つめたり構ったりしないほうが、早く伏せるかと思います。
愛レトが伏せたら、とてもゆったりと落ち着いたトーンで「いい子~」や「そう」と言いながらほめてあげましょう。
大げさにほめると愛レトがうれしくなってテンションがアップし、腰を上げてしっぽフリフリになってしまうからです。
言葉でほめるだけでは愛レトのモチベーションが上がらず、ソワソワしてすぐに立ち上がってしまうようであれば、おやつをごほうびに与えてもよいでしょう。
おやつをもらえると思って、実際のカフェでも愛レトはすぐに伏せるようになるかもしれません。
ポイントは、とにかく愛レトが自発的に寝そべるのを待つこと。
愛レトが寝そべって落ち着いて初めて、ほめることです。
この一連の練習をとおして、飼い主さんがテーブルについて食事をしているときは「寝そべるとよいことが起こる」、「寝そべるのが望まれている行動なんだ」と愛レトに覚えてもらいましょう。
何度も自宅で練習すれば、きっと自然と身に付いた行動として、愛レトはレストランやカフェで休息の姿勢をとってくれるに違いありません。
ドッグカフェのマナーも覚えておいて

Sergey Tubin/shutterstock
愛レトとレストランやカフェを利用する際には、ほかにもスマートなマナーを実践したいものです。
ヨーロッパではほとんど洋服着用の犬を見ることはありませんが、日本で愛レトとカフェを利用するのであれば、愛レトに洋服を着せるのがおすすめです。
日本人はとても衛生観念がすぐれた国民。
舞い上がった愛レトの毛が隣席の食事に入らないように、抜け毛の飛散量を軽減できるというメリットもある、洋服を着せるのです。
静かに足元で寝そべっているときはよいのですが、いざ帰ろうと席を立ったとき、レトたちはつい体をブルブルっと振りがち。
ダブルコートで抜け毛が多いレトリーバーゆえ、その瞬間にふわーっと抜け毛が宙を舞う危険性は小さくありません。
洋服を着せておけば、飼い主さんも抜け毛を気にせずに利用できるのではないでしょうか。
もし洋服だけでは心配であったり、換毛期にカフェを訪れる場合、カフェマットを用意するのもよいでしょう。
洋服でカバーできない顔回りや四肢の抜け毛が、寝そべっている間にカフェマットに付着してくれて、“飛ぶ鳥あとを濁さず”ではなく“帰るレトあとを汚さず”になってくれるのではないでしょうか。
愛レトとスマートなカフェマナーを実践して、愛レトも飼い主さんも、そしてカフェにいるみなさんも快適で楽しいひとときを過ごしてくださいね。
こちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね。
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臼井京音 プロフィール
ドッグライター・写真家として約20年間、世界の犬事情を取材。30歳を過ぎてオーストラリアで犬の問題行動カウンセリングを学んだのち、家庭犬のしつけインストラクターや犬の幼稚園UrbanPaws(2017年閉園)の園長としても活動。犬専門誌をはじめ新聞連載や週刊誌などでの執筆多数。
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