【レト飼いさんへ】小型犬の飼い主として知っておいてほしいことーby Rocoー
ゴールデンのRubyと暮らし始めた頃、自分が小型犬を迎える日が来るとは夢にも思っていませんでした。けれどひょんなことからトイプードルのRoccaが家族になって、それから私の思考は随分と変わりました。トイプードルの中でも小さい体重1.6キロのRocca。そのような小さな犬との暮らしは大型犬との暮らしにはない良さとリスクがあります。正直、それまでは小型犬や小型犬の飼い主さんに対してちょっとした不満や疑問がありました。その気持ちが良くわかるからこそ今回は小型犬を飼っている側の人間として話をしてみたいと思います。
目次
レト飼いとして思っていた小型犬と小型犬の飼い主さんの「良くない」イメージ
小型犬というと「キャンキャン吠える」という印象を持っている方も多いことでしょう。
実際に私もRubyとの散歩中に、すれ違うだけで(もしくは離れた場所から見えているだけなのに)吠えまくられたことが多々あります。
そして何もしていないのに小型犬の飼い主さんが愛犬に「怖いねー」などと言っているのを耳にして、不快な気持ちになったこともありました。
Rubyは滅多に吠えることのない子でしたが、あまりにも吠え続けられるとひと声「ワン!」と言ってその場を収めていました。
それもまた「怖い」に繋がるのかもしれませんが、こちらにしたら当たり前の権利です。
今思うと偏見なのですが、過保護でしつけもあまり積極的にしていないようなイメージがあった上に「ちょっと理解に苦しむわ」ということがいくつか重なり、それがいつしか「小型犬の飼い主の気持ちはわからない」という思い込みに繋がっていったように思います。
我が家に900グラムの子犬がやってきて感じたこと
小型犬はかわいいけれど私が飼うことはない…と思っていたはずだったのに、Rubyが12歳の時にトイプードルのRoccaがやってくることになりました。(その経緯はまたいつか!)
生後4カ月で家に来たときの体重はわずか900グラム。レト飼いさんには驚愕の数字ではないでしょうか。
それ、ごはんの量? って感じですよね。
犬というより小動物。けれど小さいというのは問答無用にかわいいものです。
両手の中に包み込めるふわふわとした小さな命は、「この子を守らなければ」という気持ちを強くさせました。
そしてあたたかな全身を抱っこしていられることの幸せといったら!
その反面、とにかく小さな犬と暮らすにはたくさんの危険と隣り合わせなのだということも痛感したのです。
ちょっとしたことが命に関わるため、神経質になってしまう
小型犬が「ソファーから飛び降りて骨折した」という話を聞いたことはありませんか?
我が家では幸いそういうことは今まで起きていないのですが、小型犬の骨は想像以上に細く、レントゲンを見ながら解説をしてもらった時には本当に信じられない気持ちでした。
Roccaの場合はミリ単位、しかも1ミリ2ミリという所も多いのです。
楊枝より細い足ですから、骨折の危険はいつでもあると考えて注意しなければなりません。
レトの場合はソファーに飛び乗ったり飛び降りたりしても骨折まではしないでしょう。
テーブルに頭をゴツンとぶつけても笑っておしまいにできるのが大型犬の良いところです。
そのような大らかさは飼い主の気持ちにも反映します。
小型犬の周りには命にかかわる危険がたくさん潜んでいます。
急に出て来た自転車にぶつかっても、風に飛ばされた小さな板にぶつかっても、怪我だけでは済まないのです。
そのことが私を神経質にさせていることは確かです。
その行動、決して悪気はないんです
その結果、他の犬たちへの注意もそれまでより深くするようになりました。
初対面の犬同士の挨拶は相手がどんな犬でどう反応するかわからないため、誰でも多少の緊張をすると思います。
大型犬のレトだって怖い思いをすることはありますし、Rubyも小型犬に噛まれそうになったことがありました。
けれど、頭が私の拳ほどのRoccaの場合は「ガウッ!」と噛まれたらそれだけで死んでしまうのです。
「たぶん大丈夫」が命取りにならないようにあまり犬同士を近づけさせないことがあるのですが、もしかしたらそのような行動が「嫌な感じ」に取られていたら悲しいなと思っています。
挨拶しようと近づいて来てくれているのがわかっても笑って会釈するだけで立ち止まらないなど、大の犬好きとしては心を痛めながらの選択なのです。
嫌がっているわけではなく、自分の犬を守ることを何よりも優先しているということを理解していただけたらと思います。
犬種差別かもしれませんが、そんな私もレトリーバーが相手の場合は安心して挨拶させてもらっています。(嫌がられていませんように!)
小さくても犬は犬。歩くのも走るのも大好きですが、大型犬とは体力に差があります
レトリーバーの姉がいたせいもあって、Roccaは良く歩きます。
運動神経も良く、頭の回転も速いのできびきびした動きで訓練試験もクリアしてCD2まで持っています。(ちょっと自慢)
そのように「小さな頭で小さな脳みそ」(これは良く言われる言葉)でも犬としての資質は同じように備えているのです。
それでも体力の差は歴然。
疲れが取れるまでに時間がかかることもありますし、身体が冷えた時には体温を戻すまでに時間がかかったりもします。
そのようなことをフォローするための行動(すぐ抱っこしてしまう・遊ばせない・休ませるなど)が過保護に見えることもあるかもしれません。
しかしそれもまた小さな命を守るために必要なことなのです。
小型犬の飼い主として、元レト飼いとしてのお願い
大型犬と暮らしていただけではわからなかった小型犬の飼い主としての気持ち。
やはり人は何事も経験してみないとわからないものです。
私はRoccaが来るまでは大型犬の飼い主としての立場でしか小型犬とその飼い主さんのことを見ていませんでした。
でも実際に壊れそうなくらい小さな犬と暮らすようになってみたら、「神経質なくらいがちょうど良い」と思うようになりました。
それは「大切な命を守る」ために必要な行動と思考だからです。
小型犬に比べて大型犬は我慢することが多いと思うこともあるかもしれませんし、残念ながらそれは事実だと思います。
我が家には中型犬のRepettoもいますが、中型犬も大型犬と同じです。
そういう不公平感が更に小型犬への不満に繋がっているところもある気がしています。
ただ、「失礼なことを言う」とか「基本的なしつけが出来ていない」というのは論外です。
もし考え方が絶対に合いそうにない小型犬の飼い主と出会ったら、スルーしてくださいね。
でもそこまでではない場合は、その行動の裏にある事情を少しだけわかっていただけたら嬉しいです。
小型犬の飼い主も大型犬が好きなことはとても多いのです。
そして私はこれからもレトリーバーラブ! でありつつ、全ての犬を愛していきたいと思います。
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