2020年1月5日638 ビュー View

【取材】絵心なしでもOK!大人気の「長友心平 絵画教室」ってどんなところ?私でも描けるの?

ペット絵画の第一人者、長友心平さんの絵画教室はいつも大盛況。絵を教えることになったきっかけや教える時に考えていることなどを知りたいと思い、取材させていただきました。そして「絵画教室ってすごく特別なところのような気がするし、第一私には絵心なんて全くないし無理!」。そんな風に思っている方の背中も押させていただきたいと思っています。愛レトの絵を自分で描けたらそれはもう楽しいに違いないのですから。

 

いつから教えることになったのか、その始まり

レトリーバー,絵画教室

大きな会場でのレクチャーの様子

 

長友心平さん(以後心平さんと書かせていただきます)が絵を教えることになったのは10年ほど前。

 

きっかけは三越百貨店から動物の絵の描き方を教えてもらえるか? というオファーが来たことでしたが、心平さんは実は教育学部(美術の先生)出身。

 

「元々その要素(教えること)は自分の中にあったんです。上手く描けないと困っている人を自分の持っているものを提供して助けてあげられるのがうれしいというか、おせっかいなんです(笑)。」(心平さん)

 

いいえ、おせっかいではなく、親切で優しいだけだと思います。

 

私たちが「好きなもの=愛犬」を描くことの最大の利点とは

レトリーバー,絵画教室

愛犬の写真を持ち寄り、最初は心平さんに相談しながらどれを描くか決めていく

 

百貨店での教室をきっかけに多くの絵画教室を開催するようになった心平さん。

 

「絵を描くということが大人になってからあまりにも少なすぎますよね。なので、絵を描くということを体験してもらいたいのです。」(心平さん)

 

確かに絵を描くというのはとても敷居が高く感じられます。

 

子供の頃のいたずら描きから始まって、絵を描く「という行為は身近にあったはずなのに、なぜなのでしょうか。

 

図工の時間に下手だと言われてそれがトラウマになっている人もいるかもしれません。

 

上手い下手がわかりやすく目に見えてしまうことも原因の一つかもしれません。

 

でも「愛犬を描く」ということはそのコンプレックスさえ吹き飛ばしてしまうようです。

レトリーバー,絵画教室

出来上がった絵を並べて講評の時間。ドキドキするけど優しいので大丈夫(笑)。

 

「自分の好きなものを描くということは上手い下手、はないんです。ただ夢中になって描けるのが愛犬を描く最大の良さだと思います。」(心平さん)

 

愛犬家であれば絵心ゼロでも大丈夫!

 

そういうことなのですね。

 

生徒さんを見ていて思う、亡くなった子を描くこと

レトリーバー,絵画教室

「天国のクジラ」プロジェクトでは、亡くなった子たちを心平さんが絵にしてクジラに乗せてくれる(写真提供:長友心平さん)

 

「亡くなってしまった子は気配を描くということ」(心平さん)

 

ペットの絵画教室では亡くなってしまった子を描く方も大勢いらっしゃいます。

 

すでにいない子を描くというのは自分の記憶を引っ張り出してきて描くことになります。

 

写真はあっても、思い出はたくさんあっても、もう触ることができない相手。

でもその気配を感じながら描く。

 

想いも様々です。

 

「亡くなった子を描くときは深い気持ちになるけれど、今いる子を描くときは軽やかな気持ち。と言った生徒さんもいます。」(心平さん)

 

毛の一本一本を思い出しながら描く。

 

我が子をより知るための素晴らしい行為になるに違いありません。

 

そして絵を描くことで深いペットロスから抜け出すことができた人もいるそうです。

 

「絵を描くことは、そこにいなくても“いる”という確信になると思います。亡くなってからの付き合いというものの大切さ、関係性というものの深さを感じています。」(心平さん)

 

心平さんの教え方・考え方

レトリーバー,絵画教室

フリーハンドは難易度が高いが写真をトレース(写し描き)すれば描きやすい。

レトリーバー,絵画教室

絵画教室ではそこから始めていく

 

この2~3年は生徒さんを導くことはしても、そのたどり着く先は生徒さん自身が決めることだと思って教えているそうです。

 

「ずっと“上手”に描かせてあげたいと思って頑張っていました。ですからそこを一生懸命教えて、手も入れて、満足度を上げようと思っていたのです。でも今はそれよりも描いていく時間(過程)を大事に、そこを信じて送り出してあげるというように変わりました。」(心平さん)

 

そしてこれも心平さんらしいというか、納得というか。

 

「僕は擬音が多いのですが(笑)、シャッシャッシャッとかバサバサッとか、そういう擬音を使って描こうとした方が近道かもしれません。子供もそうだと思うんです。」(心平さん)

 

確かに「うちの子の毛はサラサラサラ~だから~サラサラサラ~~~」と言いながら描いたらそのイメージで描けそうな気がします!

 

「自分の子に正解があるのです。やわらかい毛、かたい毛、短い毛はどう描く? その子のフィルターを通した基礎があると思っています。一般的にはコップを描くときは左脳的、論理的に考えます。でも愛犬の場合はもっと右脳的、感覚的です。10歳なら? 1歳なら? 想像していく、手触りを思い出す。そのような違いがあります。」(心平さん)

 

そして長く続けていると「もっと上手くなりたい!」という欲が出て、それがエネルギーになるそう。

 

「この絵が描けて良かった。この表現が出来てよかった。これを描くためにここまでやってきたんだ。という瞬間が来ると思います。僕が描き続けられているのはそれがあるからです。」(心平さん)

 

教えるということは「一体感」を味わうこと

レトリーバー,絵画教室

心平さんの作品展と一緒に生徒さんの作品展も開催されることがある 参加すれば展示する楽しみも味わえる

 

生徒さんにはそれぞれの個性があります。

それを生かして教えるということは大変ではないのでしょうか。

 

「自分が通ってきた道なので大変ではないです。あぁ、今はこうなんだな。この方はこう考えているんだな、というのがわかりますから。」(心平さん)

 

長く教室に通われているベテランさんに対して感じていることもあるそうです。

 

「長く続けていくとスタイルが出てきます。上手い下手じゃない、自分のスタイルになっていく、それがベテランの方。そこから自分の何か深いものを知る、それが充実感・達成感、自分が生きることに繋がっていることもあります。」(心平さん)

 

芸術、クリエイティブなことは生活必需品ではありませんし、生徒さんは描くことが仕事でもありません。

 

なのに描き続けているということには意味があると、心平さんは思っているのだそうです。

 

「その方の人生に関わることにもなっているように思っています。ただ、絵を上手に描けるようになるということではなく、(絵画教室を)そんな場になるようにしたいです。」(心平さん)

レトリーバー,絵画教室

展示会の様子 奥に生徒さんの作品がずらりと並ぶ

 

教えるということは、一体感を味わうこと。

 

自分が感じたもの以上にもっと広がる感動、一体感、それを共有すること。

 

教える人、教わる人、作品の「一体感」。

 

心平さんは教えるというのは自分の知識を分かち合うことと思い、そこに喜びを感じているのだそうです。

 

楽しみな今後の展開

レトリーバー,絵画教室

心平さんの作品。こんな絵が描けるようになったらいいな

 

大人気の絵画教室。

 

ですがメインは東京近郊での開催ですので遠方の方が参加できるチャンスは少ないと言えます。

 

「来年からは動画配信(会議システムのようなもの)で教室をやろうかと思っています。神の手は入らないけど、赤ペン先生はできるので、自分でやったという満足感が得られるかもしれません。」(心平さん)

 

実現するのが楽しみですね!

 

更にもうひとつやりたいことがあるそうです。

 

「その場にいる子を描く、そのような授業が出来たらいいな。動く可能性がある子を描く。動きすぎるのは…(笑)。それが夢です。」(心平さん)

 

レトの描き方(ポイント)

最後に特別にレトリーバーの描き方のポイントを教えていただきました。

 

「レトリーバーはとても描きやすい犬種です。顔の形は六角形、マズルは楕円形など、シンプルな図形で捉えてみてください。」(心平さん)

 

描いたことない方は細かいディティールから入ってしまうことが多いそう。

まずは簡略化した方が良いということですね。

 

鼻と目に関しては細かくイラストにしてくださいました。

ぜひトライしてみてくださいね。

 

<鼻の描き方>

 

レトリーバー,絵画教室

 

<目の描き方>

 

レトリーバー,絵画教室

 

画家 長友心平(ながともしんぺい)

レトリーバー,絵画教室,長友心平

プロフィール

1977年鹿児島生まれ。

20歳の時に自転車で日本横断スケッチの旅。

大学卒業後、吉祥寺の井の頭公園にて似顔絵を描き始める

その後、ペット関連会社を経てフリー。

NHK趣味どきっ!にて絵画教室の講師(ゲスト具志堅用高・佐藤藍子)

2018年NHK大河ドラマ「西郷どん」朝の連続テレビ小説「半分、青い。」にて美術担当。

2011年以降、アートによる復興事業に参加。

岩手県平泉市の世界遺産・毛越寺での屏風画など仏画制作にも取り組む。

 

 

Roco

『ヒトとイヌ』を永遠のテーマにしているフォトグラファー&ライター。

撮影・執筆の他、写真のレッスンも行う。

フォトグラファーになるきっかけを作ってくれた英国ゴールデンのRubyは15歳2か月で虹の橋へ。 現在の愛犬はトイプードルとオーストラリアン・ラブラドゥードル。

子供の頃からの夢は「ドリトル先生になること」

 

Facebook:Roco ~LoveLetters~ 写真と言う名のラブレター

 

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