2018年12月1日309 ビュー View

【進行性網膜萎縮(PRA)】遺伝性の眼疾患。早ければ生後半年から発症するケースも

その名のとおり、網膜の細胞が次第に委縮していったのち、視覚を喪失する病気です。遺伝性の病気なので、ブリーダーさんの努力によってPRAを発症するレトリーバーは減ってきていますが、注意が必要です。

病気のサイン

レトリーバー病気

Fedinchyk Tetiana/shutterstock

PRAを発症したことが飼い主さんにわかるとすれば、暗い場所で愛レトが家具にぶつかったり、夜の散歩で歩みが遅くなるなどの行動の変化でしょう。

 

これは、夜盲症と呼ばれる症状で、暗いところで物が見えづらくなるために起こります。

 

症状

初期症状である夜盲症の段階で飼い主さんか気づけなければ、愛レトの視覚が落ちていることに日中の行動から気づくかもしれません。ただし、この段階では症状は初期ではなくかなり進んでいると考えてください。

 

症状が出る年齢は、生後6ヵ月から中齢位までが多く、3年位かけて徐々に症状が進行して最終的に視覚を失います。

 

二次的に白内障や緑内障やぶどう膜炎にかかる可能性もあるので、PRAを早期に発見して続発性の病気にかかるリスクを減らすのも重要です。

 

原因

発症の原因は、PRAに関わる遺伝子を持つ親犬からその遺伝子を受け継いだことによります。

 

日常生活の工夫や注意で、発症を予防することはできません。

 

診断方法

動物病院で網膜電位(ERG)という検査を行えば、PRAであるかどうかを調べられます。

そのほかには、視覚がどれだけあるかを調べる検査も行われるでしょう。

 

具体的には、動物病院内に設置された迷路を歩く際の動きを見たり、眼に手を近づけた際に目をつぶるかを見る威嚇瞬目反応、目に急に光を当てた際に目をつぶるかを見る眩目反射、目に強い光を当てた時の瞳孔の動きを見る対光反射、音や風の出ないものを落とした際に目で追うかを見る綿球落下テストなどを行います。

 

治療法

PRAには根本的な治療法はなく、外科手術もできません。

 

けれども早期に発見できれば、内科療法によって現状維持や病気の進行を遅くできる可能性が高まります。広く行われているのは、ビタミン剤や抗酸化剤といったサプリメントを投与する方法です。

 

少しでも長い間、愛レトが視覚を維持できるように、眼科の最新情報に明るい獣医師のもとで治療を続けてあげましょう。

 

予防法

遺伝性疾患なので発症を食い止めるのは不可能です。予防をする手立てはありませんが、子犬を迎える際はなるべく、PRAを発症しにくいレトリーバーの選択繁殖を行っているブリーダーさんのもとへ足を運べば安心でしょう。

 

現在、国内外で遺伝子検査によりPRAに関わる遺伝子の有無を、すべての関連遺伝子についてではありませんが調べることが可能です。

 

また、これまでPRAを発症してこなかった血統の犬同士を交配することでも、発症リスクを抱える子犬の誕生は抑えられます。これらの繁殖努力を多くのブリーダーさんが続けてきたことで、実際にPRAを発症する犬は全犬種において減少傾向にあります。

 

発症してしまったレトとの生活

PRAを発症すると、まずは暗い場所が見えづらくなります。飼い主が寝てからも夜間にトイレに行く習慣がある愛レトのためには、トイレまわりに明かり(人感センサーライトなどが便利です)を付けてあげてください。

 

視覚が衰えてきたら、家具の配置換えはなるべく控えたほうがよいでしょう。また、愛レトの行動範囲内はなるべくバリアフリーにしたり、階段にはゲートを設置したり、ぶつかりそうな家具にはクッション材をつけたりタオルを巻いたりして工夫して、愛レトがケガをしないように気をつけてあげたいものです。

 

治療費

診察料(再診料):1,000~2,000円

内科治療:ビタミン剤1錠100円~、抗酸化剤1錠100円~など

※病院や症状や処置内容によって治療費は異なるため、あくまでも参考料金です。

 

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