2019年5月17日3,413 ビュー View

【シニアのサイン】見逃さないための環境整備〜素敵なシニアレトライフを〜

同じレトリーバーでも、老化現象のスタート時期には個体差があります。

老化は病気ではありません。けれども、老化によって今までのように体が動かせなくなることで、愛レトはこれまでと同じような生活ができなくなることも。そのストレスで、ストレスが原因となる病気の引き金になる可能性があります。さらに、ぶつかったり転んだりするとケガを招く危険性もあります。

飼い主さんが、愛レトの老化の兆しに早く気づいて環境を整えて、シニアレトの快適でストレスフリーな生活を提供してあげたいものです。

老化による体の変化と対策法

レトリーバー,老犬

KenSoftTH/shutterstock

最近は15歳以上のご長寿レトも増えてきました。それでも、老化のサインが現れるのは、早ければ8歳くらい、遅くとも10歳くらいかと思います。

愛レトに、以下のような変化は見られませんか? もし心当たりがある場合は、早めの対策を講じてあげましょう。

 

白髪が増える

黒ラブはとくに顕著にその変化を感じるかもしれませんが、老化現象のひとつとして、被毛の退色が挙げられます。原因は、新陳代謝が落ちてくるから。顔がまず白っぽくなってきます。次第に被毛自体のツヤも減ってくるでしょう。白髪対策には、こまめなブラッシングで毛根を刺激して、新陳代謝を促すのをおすすめします。

 

口臭が増す

老犬になると唾液の分泌量が減少してしまうために、口臭が増します。若齢の頃から習慣づけた歯磨きの継続や、歯磨きを嫌がるようであればマウススプレーなどを活用して、口腔内を清潔に保つように心がけましょう。

 

イボやしこりができる

皮膚が老化してくると、体表にイボができやすくなります。イボは愛レトの体に無害なものがほとんどですが、もし皮膚の内部に硬いしこりができているようであれば、腫瘍の可能性があります。腫瘍には、良性と悪性(がん)があり、悪性の場合はすぐに治療を開始しなければなりません。しこりを発見したら早めに獣医師に相談を。
しこりを早期に見つけるには、日常的なスキンシップが有効です。

 

皮膚にシミや脱毛が見られる

歳を取るとホルモンの働きが低下してきます。そのため、皮膚に色素沈着が生じてシミが現れやすくなったり、換毛期でもないのに脱毛が起こりやすくなります。
脱毛にはクッシング症候群といった内分泌疾患が原因のケースもあります。気になるようであれば、動物病院を受診しましょう。

 

足腰が細く見えたり、腰の位置が落ちてくる

筋肉の衰えも、老化現象のひとつ。それが原因で、足腰が細く見えたり、背骨や腰が下がって見えるようになります。筋力をなるべく低下させないように、室内での簡単な筋トレや散歩などで、シニアレトの体に負担のない範囲で運動を続けましょう。

 

口のラインが下がってくる

顔の筋肉が衰えると、口まわりの皮膚がたるんできます。唇が下がって歯茎や舌が見えることもあるでしょう。口をぎゅっと閉じられないと、口腔内に空気が入って乾燥しやすくなり、唾液の分泌量低下から口臭が増すかもしれません。もし口が薄く開きっぱなしになってしまったら、水の霧吹きスプレーなどを使って口腔内の湿度をキープするように努めましょう。

 

老化によって行動も変化する

レトリーバー,老犬

cookie_cute/shutterstock_

肉体的な老化が進むと、行動にも変化が見られます。そのことを飼い主さんが理解してあげたうえで、なるべく愛レトが快適に過ごせるような工夫をしてあげましょう。

 

音に反応しなくなる

耳が遠くなってしまうと、飼い主さんの帰宅時などに気づかなくなるでしょう。飼い主さんの呼び声に対しても反応が鈍くなってきます。さらに、飼い主さんが近づいた気配に気づかず、寝ているときに触られるとびっくりして、とっさの防御反応で飼い主さんをカブっと咬んでしまうかもしれません。愛レトの耳が遠くなったと感じたら、なるべく大きな声で語りかけるようにしてあげて、驚かせないようにしましょう。

 

トイレの回数が増加

老犬になるとトイレの回数が増えがちに。これは、膀胱を締める筋肉が衰えてくるからです。シニアになるとこれまでは見られなかった粗相をするシーンも増えるので、愛レトが排泄を失敗して落ち込まないためにも、なるべく愛レトがアプローチしやすい場所にトイレを設置するようにしてあげたいものです。

 

散歩からすぐ戻りたがる

運動して心肺機能や筋力がついていかずに苦痛を感じ始めると、愛レトは散歩に出てもすぐに帰宅したがるかもしれません。そうした様子が見られたら、1回の散歩時間を短くしたり、歩くスピードを遅くするといった変更を。
愛レトが歩いているときに、後脚の歩幅が狭くなっているのに気づくかもしれません。これも、筋力の低下が原因。もしかすると、股関節などに関節炎を発症している可能性もあるので、気になるようであれば獣医師に診てもらってください。

 

階段や段差にちゅうちょする

室内や屋外で段差があると、昇降にちゅうちょする様子を見せるかもしれません。筋力が弱ったことや、関節などに痛みがあり、苦手意識が芽生えていると考えられます。シニアになったら、人間同様になるべくバリアフリーな生活環境を整備してあげましょう。

 

家具や物にぶつかる

白内障などにかかって愛レトの視覚が低下すると、物が見えづらくなって家具などにぶつかるかもしれません。暗い場所ではとくに見えにくいため、場合によっては夜間に愛レトが行動する場所に照明をつけておくのもよいでしょう。家具の脚にバスタオルなどを巻いたり、家具の配置を変えるなどの対策も必要に応じて取ってあげたいものです。
頻繁に家具にぶつかる場合は、前庭疾患といった病気の可能性もあるので、注意して観察するようにしましょう。

 

飼い主さんの気遣いと生活環境の工夫で、愛レトが元気でハッピーなシニアライフを過ごせるようにしてあげてくださいね。

 

 

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