2019年11月5日6,326 ビュー View

【ペットの終活】お別れの日に“どうしたいか”を考える大切さ。

いつかやってくる愛レトとのお別れの日。「そんなこと考えたくもない!」という気持ちはわかります。何か準備をしたらそのようになってしまうのではないか、という不安な気持ちになることもわかります。でも、もしその日がやってきたらどのように送ってあげるかということを今から考えて情報を持っておくのは決して悪いことではありません。むしろその子をその子らしく見送るために必要なのではないかな、と私は考えています。今やペットも「終活」する時代かもしれません。

すぐに火葬する、しない、は自分で決めよう

レトリーバー,終活

Enna8982/shutterstock

ペットと言われる犬や猫が亡くなった時は、すぐに火葬してお骨にすることが一般的です。

 

でもそれは「すぐに火葬する」ことが当たり前のようになっているからであって、そうしなければならないわけではありません。

 

季節によっては身体を維持するのが大変という理由もあるかもしれませんね。

 

人間の場合は霊安室でしっかり管理してもらえますが、ペットの場合は自宅での安置なので難しいと考える方も多いのだと思います。

 

 

でも、方法はあります。

例えばペット専用のひつぎを使うこと。

 

現物は見たことがないのですが、防腐・抗菌効果のある特殊な真空バッグの中で美しく安置できるそうです。

 

また、ドライアイスを使う方法もあります。

 

このように、当たり前だ、無理だと思い込んでいることが実はそうでもなかったりするものです。

 

そのことにとらわれず、「自分がどうしたいのか」を考えてみませんか?

 

ペットロスの観点でも「急がない」ことは重要

レトリーバー,終活

Marina Plevako/shutterstock

愛犬が亡くなった時の悲しみは言葉では言い表せないほどのものです。

 

信じられない、信じたくない、何が起きたのかわからない。

 

そんな混乱の中、私たちは色々なことを考えなければなりません。

 

「この後どうしたら?」

「どこに連絡しよう」

「火葬場の手配をしなくちゃ」

 

でも、本当にすぐにそれをしなければならないのでしょうか。

 

最後だからこそゆっくりと時間をかけて納得できるまで手元に安置しておくということも選択肢の中に入れてみましょう。

 

身体がなくなってしまうことは、思う以上に強い衝撃と悲しみとなります。

 

グリーフケア(ペットロス)のセミナーでも、納得できるまでそばに置いておくほうがペットロスを和らげることが出来ると聞きしました。

 

後悔があるとペットロスは深くなってしまいます。

 

追われることなく、自分のペースと気持ちでお別れの日を決めてください。

 

お別れは家族だけ?それとも友人を呼ぶ?

レトリーバー,終活

Oskari Porkka/shutterstock

愛犬が亡くなった時、お友達に来てもらうのか家族だけで最後の時間を過ごすのかも自分の気持ちで決めましょう。

 

とても仲良くしているお友達がいたとしても、最後は家族だけでゆっくりお別れをしたいということもあると思います。

 

そのことについては誰がとやかく言うことではないので、気にしなくて大丈夫。

 

ただ、亡くなったことを知った相手は「お別れに行きたいけれど、家族だけなのかな。行ってもいいのかな」と悩むことがあるので、どうしようとしているかははっきりと伝えたほうが良いです。

 

連絡をする際に一言添えておけば相手も迷わないで済みますよね。

 

このようなことは人間の終活の場合前もって決めておきますが、ペットの場合は終活と言っても本人(犬)が自分で決めるわけではないですし、いざとなると飼い主の気持ちが変わることも考えられます。

 

なので、家族葬なのかお別れの会を開くのかは決めておかなくて良いと思います。

 

その時にしたいようにするのが一番なのです。

 

例えばRubyと私の場合

レトリーバー,終活

Joop Snijder Photography/shutterstock

愛犬のRubyを見送ったのはもう10年前のことです。

 

余命宣告を受けていましたからある程度の準備はしておく(おかなければならない)状態でした。

 

ですので、突然に…という方の場合とは違うかもしれませんがそこはご容赦ください。

 

私は「盛大にお通夜がしたい!」と思っていました。

 

華やかなことが大好きなRubyのために、友人をたくさん招いてお花をたくさん飾って、みんなにRubyのことを話してもらったらどんなに喜ぶだろうと。

 

そこで人間で言うところの「式場」がないかと探したのですが、なかなか見つかりません。

 

専門の式場でなくてもイベント的にやらせてくれる場所があればそこでもいいとその線でも探しましたが、それも無理。

 

いつその日がくるかもわからないので仕方ないのですが、残念に思いました。

 

そして結局はRubyが最後に過ごした私の仕事場でみなさんにお別れをしてもらったのです。

 

丸2日間安置していたので時間も十分ありました。

 

ひっきりなしにお友達が来てくれて、夜中まで泣いて笑って色々な思い出話をして。

 

たくさんのお花に囲まれ、いっぱい褒めてもらったRubyは誇らしげに見えました。

 

盛大にという願いは叶いませんでしたが、結果的にはRubyらしい、そして私らしいお通夜になったと思っています。

 

専門の業者さんも増えてきて、益々「自分たちらしいお別れ」が可能になっていく

レトリーバー,終活

Oskari Porkka/shutterstock

 「ペット 葬儀」「ペット お通夜」とネット検索するとたくさんの葬儀会社や情報がヒ

ットして驚きます。

 

まだ火葬に関するものが多いですが、ここ最近ではセレモニーとして請け負う専門の葬儀社も少しずつ増えてきています。

 

これは少し驚いたのですが、民間資格としてセレモニーとして動物葬祭ディレクターというのもあるそうです。

 

自宅で祭壇を設置してお通夜の会場を作ってくれるというサービスは、お通夜をしたいと思っている人にはとても良いサービスではないでしょうか。

 

このように今では様々な選択肢があり、みんなが自分たちらしいお別れの仕方を選べるようになりました。

 

最後を悔いなく締めくくることはきっとその後の力になってくれるはずです。

 

あまりナーバスにならずに「こんな風に出来たらいいな」というところから考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

執筆者:Roco

『ヒトとイヌ』を永遠のテーマにしているフォトグラファー&ライター。

撮影・執筆の他、写真のレッスンも行う。

フォトグラファーになるきっかけを作ってくれた英国ゴールデンのRubyは15歳2か月で虹の橋へ。 現在の愛犬はトイプードルとオーストラリアン・ラブラドゥードル。

子供の頃からの夢は「ドリトル先生になること」

 

Facebook:Roco ~LoveLetters~ 写真と言う名のラブレター

 

 

こちらの記事も合わせてチェックしてみてくださいね。

【エッセイ】別れの日から10年。今の気持ちとこれまでの想い[Roco]

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