2019年5月10日797 ビュー View

愛レトに付いたマダニは取らないで!正しい知識で予防と対策を

春になるとマダニとノミの活性が高まります。あとで後悔しないように予防策は早めに講じて、マダニを遠ざける生活を! もしマダニを見つけてしまっても、安易に取り除くと危険なことも覚えておいてください。

人の命をも脅かすマダニに要注意

レトリーバー,マダニ

KenSoftTH/shutterstock

まず最初に、マダニと、布団やカーペットなどに生息しているダニとは異なる種類なので混同しないようにしてください。

 

さて、今回ピックアップするマダニ。

 

人が命を落とすこともある、恐ろしい伝染病を多数媒介するので要注意です。

 

マダニは草木や葉先などに潜みながら、寄生できる動物が通りかかるのを待ち構えています。

 

日本に生息するマダニは、沖縄から北海道まで全国に10種類以上。

 

森林だけがマダニの住処だと思っている方も多いようですが、川原や都市部の公園の草むらにもいるので注意が必要です。

 

マダニは、寄生した犬や人の体内に口器を差し込んで吸血します。ところが、ノミとは違ってマダニに刺されたからといって痒みは現れません。

 

けれども、アレルギー性皮膚炎、貧血、ダニ麻痺などの病害が生じる可能性があり、愛レトが罹患して重症化すると死亡する恐れがある「バベシア症」や、私たち飼い主にも共通して感染する危険性がある「ライム病」の病原体を媒介するのが恐ろしいところ。

 

犬バベシア症

マダニを媒介して犬の体内に侵入した、バベシアと呼ばれる原虫により発症。犬の赤血球の中でバベシアが増殖して、貧血や赤い尿が出るのが主な症状です。重症になると発熱や嘔吐や下痢が起こり、命を落とすケースもあります。

 

ライム病

マダニが媒介するスピロヘータという細菌が原因で発症する、人と動物の共通感染症(人獣共通感染症)。抵抗力の弱い子犬や老犬が感染した場合、数日間から数年間の潜伏期間を経て、元気消失、食欲不振、発熱、神経症状などが出現します。

人が罹患した場合には、歩行異常や神経過敏といった神経症状のほか、皮膚や関節に炎症が生じます。

 

マダニが愛レトについていても取らないで

レトリーバー,マダニ

Tamonwan apaikawee/shutterstock

マダニは散歩中に、愛レトに向かって飛び降りてくることもめずらしくありません。

 

そのため、ノミは地面から愛レトに飛び移るので初期は四肢やお腹で発見するケースが多いのに比べて、マダニは頭部や耳などにくっついて見つけることも多くなるでしょう。

 

吸血前のマダニのサイズはだいたい1~5mmです。

 

万が一マダニが愛レトにくっついているのを見つけても、決して飼い主さんが指でつまんだりして取ってはいけません。

 

無理にマダニを引っ張ろうとすると、愛レトの体内に口器が残って炎症を起こす可能性があるからです。

 

体内に残った口器を取るため、結局は動物病院に行かなければならなくなります。

 

マダニは血液でお腹が満たされると10mmほどに膨らみ、自発的に口器を引き抜いて自然と愛レトから離れる可能性はあります。

 

とはいっても、愛レトにそのままとどまり、また空腹になると別の部位を吸血するので、マダニを発見したらまずは動物病院で処置をしてもらうのをおすすめします。

 

獣医師は、スプレータイプの駆虫薬を使用してマダニを犬の皮膚から引き離すことがほとんどかと思います。

 

マダニが寄生しないように予防が肝心

レトリーバー,マダニ

135pixels/shutterstock

命を脅かすような病原菌を媒介するマダニは、とにかく寄生しないように予防をするのが肝心!

 

春からマダニが活発化するので、春になったら動物病院でマダニ&ノミの駆虫薬を処方してもらってください。

 

以前はスポットオンタイプの駆虫薬を皮下投与するのが主流でしたが、近頃はチュアブルタイプなどチョイスの幅が広がっています。

 

それらを定期的に投与して、マダニを遠ざける生活を。

 

実はマダニの寄生自体は駆虫薬で防ぐことはできないのですが、愛レトの体に薬剤の成分が存在する限りは、寄生しても24~48時間以内にマダニが死ぬので、感染症にかかりにくくなります。

 

マダニは人にも寄生します。虫除けスプレーをしたり、マダニが多く生息する野山に出かけるときは長そで&長ズボンスタイルにするなどして、なるべく飼い主さんにも寄生しないように気を付けましょう。

 

飼い主さんが注意すべきSFTSと日本紅斑熱

レトリーバー,マダニ

marcinm111/shutterstock

マダニが原因で人が死亡する感染症は、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)や日本紅斑熱です。

 

SFTSは、2011年に発見された新規ウイルスによるマダニ媒介性の感染症で、日本でも300例以上が確認されています。

 

致死率が高いのが特徴で、6日~2週間ほどの潜伏期間ののち発症すると、消化器症状、頭痛、発熱、神経症状、筋肉痛、意識障害、皮下出血、多臓器不全などが見られます。

 

現在のところは西日本以南の感染例が多くを占めますが、SFTSのウイルスを保菌するマダニ自体は多数の都道府県で確認されているので、全国的に要注意だとされています。

 

人から人にSFTSが感染する例は認められていますが、犬での発症は今まで確認されていません。

 

SFTSの治療に関して、2018年11月に、有効な治療法の開発につながる抗ウイルス薬の知見が得られたことが国立研究開発法人日本医療研究開発機構などによって発表されていますが、今のところは主には対症療法が行われています。

 

日本紅斑熱は、細菌の一種であるリケッチアに感染することで発症します。

 

リケッチアを保有しているマダニに咬まれると、2~8日ほどの潜伏期間を経て、頭痛や全身倦怠感や高熱が出現します。

 

発症すると、紅色の発疹が足首や手首から体の中心に向かって広がってくるという特徴もあります。

 

日本紅斑熱は抗菌剤による治療が可能です。けれども、治療開始が遅れると死亡する危険性もあります。

 

大変恐ろしいマダニによる感染症を予防するために、愛レトのみならず飼い主さん自身も予防策を怠らないようにしましょう。

 

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