【取材】ゴールデンを愛しすぎた女性が決断したのはドッグラン&カフェのオープン! [ゴルの魅力VSラブの引力]
羽生市で「羽生牧場」という名前のドッグラン&カフェを運営している松崎志津子さんは、ゴールデンレトリーバー界では知る人ぞ知る大のゴル馬鹿さんです。(褒めています!)
以前はお姉さんと共にダンススタジオを経営していた彼女がスタジオを辞めドッグランをオープンした理由、これまでのゴールデンとの暮らし、今の気持ちなど気になることを色々とお伺いして来ました。
目次
まずは松崎家のゴールデンたちをご紹介
現在生活を共にしているのは6歳のたまこちゃんと2歳のはじめくん。
まだまだやんちゃ盛りです。
珠子(たまこ) 女の子 2013.3.15
元(はじめ) 男の子 2017.1.28
この若い2頭によっていつも賑やかな松崎家ですが、これまでにもたくさんのゴールデンたちが彼女と生活を共にしてきました。
・サンタ 1995.1.23~2005.3.13
・キリ 1995.10.23~2004.3.10
・2代目キリ 2004.6.19~2012.12.9
・ムッシュ(ムッチ)2001.7.15~2015.10.19
・光(ひかり) 2006.1.5~2009.2.28
・ラン 2003.1.24~2012.7.27
・誠(まこと) 2013.3.13~2017.1.28
多い時は4頭ものゴールデンと暮らしていた松崎さん。
私が彼女と知り合ったのは2004年の春、先代キリちゃんが旅立って少し経った頃でした。
故に先代キリちゃんだけは会ったことがないのですが、他の子たちは全員知っています。
そして松崎さんがただやみくもにゴールデンを増やしていたわけではなく、その優しさと大らかさで行き場をなくし困っている犬たちを迎えて来たことも知っています。
最初のゴールデンは勤めていた会社で飼われていた2頭
サンタくんとキリちゃんは松崎さんが当時勤めていた会社の看板犬。
犬が大好きで特にゴールデンに憧れていた松崎さんは日々お世話をするようになりました。
その後会社の経営が危うくなり看板犬の2頭の行く先に暗雲が垂れ込めてきたと感じた松崎さんは2頭を引き取ることに。
「何も迷いはありませんでした。有無を言わせず連れて帰ってきたという感じかもしれません」。(松崎さん)
そこから松崎さんのゴールデン一筋の人生が始まります。
同時に仕事にも転機が訪れお姉さんと一緒にダンススタジオの経営をすることになり、サンタ&キリはスタジオの看板犬になるのでした。
そして時間の流れと共に看板犬たちも変わっていきました。
計画的というよりは流れのままに、でもそれは松崎さんにとっては自然なこと。
サンタくんと先代キリちゃんがそうであったように、ムッチくん、ランちゃん、光ちゃん、たまこちゃんもわけあって保護した子たちです。
周囲を驚かせた、ダンススタジオからドッグランへの転向
ゴールデンレトリーバーという看板犬にはもってこいの犬たちのいるダンススタジオは、生徒さんもたくさんいる上に3,000人近い集客をするステージを開催していた本格的なものでした。
そのスタジオを閉めて異業種のドッグランを始めるというのは驚きの決断です。
犬好きの人が「ドッグカフェをやってみたい」とふんわり思うことはあるかもしれませんが、それを趣味ではなく仕事として実現することは簡単ではありません。
ましてやドッグランとなれば敷地の確保や整備など規模が大きいため現実味がないと思うのが一般的ではないでしょうか。
「スタッフの古賀はカフェがやりたかったし、私はランがやりたいと思っていたし、不安はあっても犬たちが楽しければそれでいいかなって」。(松崎さん)
松崎さんと共に羽生牧場を切り盛りしている古賀さんはダンススタジオでも松崎さんの片腕として働いており、犬たちのお世話も一緒にしていました。
仕事も犬たちのことも一緒に考えられる心強い相棒がいたことも未知の世界へ飛び込めた理由のひとつだと思います。
「かわいい、おもしろい、良く食べる。ゴールデンの全部が好き!だからあれこれ考えず “大丈夫”って思うことにしちゃいました」。(松崎さん)
そうあっけらかんと言う松崎さんですが、そこには強い意志が感じられました。
何でも自分で作るのは当たり前、デッキも自作の羽生牧場
松崎さんはスタジオ時代から「Santa&Kiri」という名前のドッググッズを扱うお店の運営もしており、そのお店は現在羽生牧場に移転しました。
オーダー服は松崎さんの手によるもの。
レトリーバーの体形を良く知っているため、着やすくて機能的だと人気です。
そもそもとても器用で研究熱心、自分で作れるものは何でも作ってしまう松崎さんは、羽生牧場で次々と大物を制作していきました。
・ウッドデッキ
・ドッグラン入り口付近の芝生
・ユニットハウスのペンキ塗り
・カフェのパーテーション
・床貼り
・フェンスのメンテナンス
など
「オープン2日前にカフェの壁がないなって思ったので作っちゃいました。新しく作る以外にもメンテナンスは日常ですし、芝刈りや雑草対策も怠れません。やること満載です」。(松崎さん)
自分たちで出来ることは自分たちでやる。
当たり前のようでなかなか出来ないことをさらっとやってのけてしまう姿は「カッコイイ!」と思わずにいられません。
これからの羽生牧場と、望んでいる暮らし
オープンから3年が過ぎた羽生牧場をどうしていきたいか聞いてみると「犬のことをもっと知りたいという飼い主さんの役に立ちたい」という答えが返ってきました。
「うちのランには犬のことを勉強したいという飼い主さんが多くやってきます。ランで遊ぶことも大切ですが学ぶこともとても大切なので、それが両方できるドッグランにしたいと思っています。ここに来れば何かを知ることが出来るという場所にしたいのです」。(松崎さん)
そしてプライベートでの望みも聞いてみました。
「普通に犬と暮らせる家と車があって、ランがあって、お留守番はあるけれど一緒にいられる仕事ができていて。幸せです。これ以上はもう贅沢」。(松崎さん)
ドッグラン経営ではお金持ちにはなれないと言いつつも、十分満たされているのでこれ以上の望みはないのだそうです。
強いて言えばあと1日くらい定休日以外にお休みがあると犬たちともっと遊べてうれしい、ということくらい。
そして、たまこちゃん、はじめちゃんとの今の生活がとても幸せなのでこれ以上犬を増やすつもりはないのだとか。
そう言いながらも「(迎えられる)キャパはあるけどね!」と笑う松崎さん。
この大らかさと犬への愛情の深さが羽生牧場という気持ちの良いドッグランを作っています。
これからもこの場所がたくさんの犬と飼い主さんを幸せにしてくれることでしょう。
松崎志津子(まつざきしづこ)
犬好きの家庭に育ち、幼少期から常に犬と暮らす。
趣味で始めたダンスにのめり込み、 1999年3月〜2016年1月までStudio Bee’ Dance Companyというダンススタジオを姉と共同経営。
2006年、大きなわんこのグッズがほとんど手に入らないことからオーダーのわんこグッズのショップをスタジオの一角にオープン。 ダンススタジオではインストラクターとしてクラスを持ち、数々の舞台のイベントの出演、企画、運営をしてきた。 その後大好きな犬の仕事をしたいという気持ちが強くなり、 2016年2月よりカフェ、オーダーのわんこグッズショップ(わんこもの)を併設するドッグランを運営している。
羽生牧場
348-0043
羽生市桑崎275-1
ブログ:「羽生牧場のまいにち」
Roco
『ヒトとイヌ』を永遠のテーマにしているフォトグラファー&ライター。 撮影・執筆の他、写真のレッスンも行う。 フォトグラファーになるきっかけを作ってくれた英国ゴールデンのRubyは15歳2か月で虹の橋へ。 現在の愛犬はトイプードルとオーストラリアン・ラブラドゥードル。 子供の頃からの夢は「ドリトル先生になること」
Facebook:Roco ~LoveLetters~ 写真と言う名のラブレター
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