レトがかゆそうにしている、発疹ができるなどの症状がある場合に考えられる病気
レトリーバーの皮膚疾患はめずらしくありません。もともとイギリスなど寒い地方が原産の犬種なので、高温多湿の日本の生活では皮膚が炎症を起こしやすいのかもしれません。愛レトの皮膚が赤くなっていたり、かゆみがある場合に考えられる病気を紹介します。
目次
かゆみは皮膚病のサイン
かゆみを覚えるのは、皮膚にトラブルが生じているから。レトは後ろ足で引っ掻いたり、歯で噛んだりしてかゆみを解消しようとするでしょう。
かくことで皮膚に傷を作ってしまうと、皮膚が細菌感染を起こしやすくなるので要注意。
早めに皮膚トラブルを発見して、炎症が広がらないうちに治療を開始してあげたいものです。
赤い発疹がある、ドーナツ状のフケが見られる…膿皮症
レトの皮膚に常在している常在菌が過剰に繁殖してしまうのが、膿皮症の原因。
発症するとかゆみが強く、レトはしきりに引っ掻いたりするので、飼い主さんが異常に気づくことが多いようです。
典型的な症状は、赤いブツブツ。飼い主さんが触ると、膿疱から膿が出てくることもあります。
症状が進行すると現れる、環状のフケも特徴的です。脱毛や病気のある部分が黒く色素沈着するレトも見られます。
膿皮症が広がっていかないうちに、早期発見と早期治療を心がけてあげましょう。
膿皮症は細菌感染ですが、ほかの犬にはうつらないので安心してください。ちなみに細菌感染に関しては、ステロイド薬は効きません。
脱毛やかゆみが見られる…アトピー性皮膚炎
春だけかゆがっているなど、毎年決まった季節に愛レトが皮膚炎になるようであれば、アトピー性皮膚炎を疑います。
花粉など、アレルギーを引き起こす物質に反応して皮膚に炎症が生じるのです。
ハウスダストなどがアレルゲンとなっている場合は、一年をとおしてアトピー性皮膚炎の症状が見られることもあるでしょう。
アトピー性皮膚炎は、目や口や足先に症状が出やすいのが特徴。
遺伝的な素因も関係すると言われていて、3歳以下で発症することも多い疾患です。
皮膚の炎症を抑えるステロイド薬がよく効きますが、これはあくまでも対症療法。
こまめな掃除や花粉の付着を予防する洋服を着て散歩に出るなどして、アレルゲンをなるべく愛レトの生活環境から排除する工夫も大切です。
体質改善のために漢方薬を選択するケースもあり、漢方薬が愛レトにマッチすれば効果を示すでしょう。
脱感作療法によって、根本的な治療を試みるケースもあります。
免疫療法や犬インターフェロン療法など、新しい治療法も誕生しています。
アトピー性皮膚炎とは長い付き合いになってしまうので、治療方針がマッチする獣医さんを探してみてくださいね。
1歳未満からかゆみに悩まされていて、うんちの回数が多い…食物アレルギー性皮膚炎
犬の場合は、食物アレルギーが皮膚疾患としても出現します。
食物アレルギーがあると、一般的にはうんちの回数が1日3回以上と多くなるのが特徴です。
また、うんちがゆるいこともめずらしくありません。発症は1歳未満がほとんどです。
全身のどの部分にも発症の可能性はありますが、食物アレルギーによる皮膚炎がよく生じるのは、顔、背中、腹、肛門まわり。
かゆみのレベルがアトピー性皮膚炎よりも強いと言われています。
食物アレルギーが疑われたら、除去食を使って確定診断をします。愛レトがこれまで食べたことのないタンパク質を、一定の期間摂らせて調べるのです。
それでアレルギー反応が出ないフードを最終的に選び出し、食事療法で治療を進めていきます。
シャンプー療法やサプリメントの服用などをあわせて行うこともあります。
アトピー性皮膚炎とアレルギー性皮膚炎を併発しているケースもめずらしくありません。
激しいかゆみと赤い発疹が見られる…ノミアレルギー性皮膚炎
ノミの唾液にアレルギー反応を引き起こして、はげしいかゆみと発疹に見舞われます。
もし愛レトの体にノミと発疹を発見したら、まずはノミの駆除が先決。動物病院で、ノミの駆除薬を投与してもらってください。
定期的なノミとダニの駆除薬の投与をしていれば、ほとんど罹患することはないでしょう。
けれども、それらの駆除薬は、ノミが犬の体についてから数日以内に死滅させるというもの。
ノミの唾液に無反応で無症状のレトもいますが、アレルギー反応はたった1匹のノミが数時間だけ愛レトの体表を動き回っただけでも生じる可能性があります。
愛レトには無症状でも、飼い主さんがノミの唾液に対してアレルギーがある場合、人にもアレルギー性の皮膚炎が現れます。
大変なかゆみと発疹を生じるので、もし愛レトのノミが原因で皮膚炎が生じたと疑われる場合は、そのことを皮膚科の医師に伝えましょう。
その他にも皮膚炎はあります
ここで紹介した皮膚炎以外にも、レトリーバーではそれほど多くはありませんが、内分泌疾患が原因の皮膚炎(多くは中高齢で発症)、マラセチア皮膚炎や脂漏症などがあります。
愛レトをブラッシングする際などに、皮膚の様子をよくチェックするのを習慣にしてあげてくださいね。異常を見つけたら、早めに獣医師に相談しましょう。
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